yoshi様の相続体験談:相続のために前もって自宅を売却しておく

投稿者:yoshi様

私は45歳の時に、母の遺産を相続しました。相続したのはほぼ現金のみ、しかも相続税の発生しない範囲の金額でしたから、これ以上ないスムーズな相続でした。母には感謝しています。
それに至ったいきさつについて、かんたんに説明しましょう。

父は私が大学生の時に他界しています。私は姉と二人姉弟。ですから、父が亡くなったとき、母と私たち二人の子どもは、父が建てた一軒家に三人で暮らしていました。埼玉県内の私鉄沿線にある家です。
その後、まず、姉が結婚して家を離れ、私も30歳の時に別に所帯を持ちました。それからは、実家に母が一人で住むようになったわけです。

さて、その母は70歳になったときに「家を売って、賃貸マンションで暮らす」と言い出しました。
私たち姉弟は寝耳に水。母も高齢になってきましたので、私は妻と相談して、「いくいくは、母を引き取って同居するようになるだろう」という話をしていたところでした。
母の言い分はこうです。「自分もこの年だから、今は元気でもいつ何が起こるかわからない。その時、あなたたちが困るのが、この家の処分だろう。だから、私の元気なうちに処分したい。そうすれば私は身軽になるし、あなたたちにも面倒をかけないですむだろう」

母はつまり、自分が死んだときのことを考えて、家を売ることを考えたのです。私たちにとっては生まれ育った家、母にとっては父と家庭を築いてきた家です。
思い入れは小さくなかったでしょうが、しかし母の決意は強固なものでした。
姉とも話し「本人がそういうのなら、好きなようにさせてあげよう」ということになりました。
持ち家ですが、築年数がかなり古いので、建物自体の価値はほとんどありませんでした。それでも、土地代が4千万円ぐらいにはなりました。

その時点でも私は、将来の同居を考えていましたので、私の住まいから徒歩10分のところの物件を母に勧め、母も喜んで「近所のマンション」で一人暮らしを始めたのです。
その母がガンに冒されたのは、その3年後のことです。入退院を繰り返す生活になりましたので、賃貸マンションは引き払い、一時的ではありますが、わが家に同居しました。
その間、2年。母は75歳の時に亡くなりました。残された財産は、ほとんど現金のみ。あの時、家を売って得た4千万円は手付かずのままになっていました。母はつまり、病気になるまでの3年間、年金だけで生活していたのでしょう。そして、4千万円は遺産として、私たち姉弟にそっくり渡そうと考えてくれていたのだと思います。
亡くなる前に、病床の母は「自分が死んだら、預金を姉弟で『半分こ』にしなさい」と言っていました。これが唯一の母の遺言です。
父は亡くなっていますので、法的にも母の遺産相続人は姉と私だけ。2分の1ずつわけるのは法律で決まっていますので、母の言葉がなくても、私たちはそうしたでしょう。「半分こ」という母の言葉が耳に残ります。
一人2千万円というのは、けっして小さな額ではありません。しかも、相続税のかからない範囲内です。母は別にそこまで考えてはいなかったでしょうが、私たちにしてみれば、ほんとうにありがたい相続になりました。

 

 

 

オール相続からのアドバイス・ポイント

自宅には大切な思い出もありますが、たしかに体験者様のお母様が考えられたように相続の際には現金化しておくと分けやすいというメリットもあります。

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