認知症を予防する方法3選
社会問題としても深刻になりつつある認知症。厚生労働省の発表によると、65歳以上の高齢者のうち、認知症を患っている人は約462万人に上るとのこと。認知症予備軍の人も約400万人いるとされています。一旦認知症を発症すると、根本的に治す方法はまだありません。しかし、予備軍の時に脳を活性化させると、発症を遅らせることはできると言われています。
楽しくフリフリグッパー体操
認知症を予防するのに運動が効果的だということは、かねてから指摘されてきました。以前は、強めの運動が推奨されていました。しかし、軽い運動でも十分に効果があることが筑波大学の研究で明らかになってきました。10分程度の軽い運動でも、行う回数を増やすと、脳の前頭前野という部位が刺激され、注意力や判断力、計画を練る力などが向上すると、筑波大学の征矢英昭教授は述べています。征矢教授が推奨するのが、フリフリグッパー体操。簡単な3つの動作を同時に行います。カカトを軽く上げて足踏み、左右への腰振り、腕を前後に大きく動かして胸の前で手を叩く。この3つの動作を同時に行います。椅子に座ってできる体操です。どのような天気の時にもできますし、自宅でできる体操です。音楽を聴きながら行ったり、歌を歌いながら行うと、より効果的とされています。フリフリグッパー体操では、腰回り、お腹、お尻、背中など、普段はほとんど動かさない筋肉も動かします。姿勢も良くなるため、脳幹が刺激されます。脳幹が刺激されると、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質が分泌され、脳全体を活性化します。
ボードゲームから開発されたiPadアプリ
認知症に不安を感じるターゲット世代が自ら開発した認知症予防アプリが、静かな人気を呼んでいます。2014年リリースされた「ストップ認知症ゲーム」。認知症のリスクを減らすにはボードゲームが効果的との研究結果を受け、ボードゲームをiPadアプリとして開発したものです。有料版だけでなく、無料版もあります。このたび開発されたのは4つのゲーム。タングラム、四目並べ、迷路マニア、ペグソリティアです。タングラムは100通りの正解があります。四目並べは対戦可能なので、お孫さんとゲームしても楽しいでしょう。迷路マニアは、玉を上下左右に転がしてゴールまで進めるクラシックな遊びです。ペグソリティアは200年以上前から親しまれてきた一人遊びです。いずれも微妙な手の動きとかなりの集中力を必要とするゲームです。簡潔なユーザーインターフェースを用いていますので、気軽に楽しめます。
アロマオイルを使い分けて記憶に働きかける
記憶をつかさどる脳の海馬という部位。従来は、認知症に罹ると、海馬が最初にダメージを受けると考えられてきました。しかし、海馬よりも先に、海馬に直接つながっている嗅神経がダメージを受けることが、近年明らかにされました。嗅神経と認知症の関わりについて長らく研究を進めてきた鳥取大学の浦上克哉教授は、嗅神経が再生能力の高い神経であることに注目。ある匂いを嗅ぐことで、認知機能の改善が期待できることを明らかにしました。浦上教授が勧める匂いは、昼間はローズマリーとレモン、夜間はラベンダーとオレンジです。ローズマリーとレモンは、交感神経を刺激し、集中力を高めて記憶力を強化する作用があります。ラベンダーとオレンジは、副交感神経を刺激し、心身の鎮静作用があります。効果的なアロマオイルの配合は、ローズマリー2滴とレモン1滴、ラベンダー2滴とオレンジ1滴です。認知症予防に効果があるのは、自然の成分100%の精油だと、浦上教授は言います。精油かどうかは、瓶についているロット番号を調べると分かります。メーカーに問い合わせたり、ホームページを調べると、成分を細かく知ることができます。また、精油では、イタリック文字で成分の学名が表示されています。成分表記にも注意してみましょう。
認知症の予備軍の段階でも、脳を活性化することができれば、認知症の発症を遅らせることはできると言われています。軽めの体操、ゲーム、アロマオイルなど、楽しみながらできる予防法もあります。楽しく続けることで、気分も上向きになります。楽しく認知症予防をしましょう。
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