葬儀にふさわしい髪型とは?失礼にならないための基本知識

葬儀とは亡くなった人の冥福や安らかなる眠りを祈り、最後のお別れをするための大事な儀式です。参列する人たちにはそれなりのふさわしい身なり、失礼にならない身なりが求められます。ここではそんな葬儀における身なりのマナーの中から、特に髪型について解説します。

葬儀にふさわしい髪型

男性

男性の場合は短くすっきりと、清潔感のある髪型にするのが最も理想的です。男性は女性に比べて比較的気軽に散髪を行うことができると思いますので、しばらく髪の毛を切っていない、伸びっぱなしになっている、という場合は葬儀に行く前に床屋や美容院に行って髪の毛を切ってもらうとよいでしょう。時間がない場合はもみあげや襟足だけでも整えてもらうとそれだけで清潔感が上がります。

女性

女性で髪の毛の長さがミディアム、あるいはロングの場合は後ろで1本に縛る、髪の毛を束ねてねじり込んでお団子状にするなどして必ず髪の毛をひとつにまとめるようにしましょう。まとめていない髪の毛は、お辞儀やお焼香の際に邪魔になりますし、あまり清潔感のあるものではないからです。髪の毛をまとめる際は耳より下の位置でまとめるようにします。高い位置でまとめるのは結婚式や披露宴といった慶事の時のみで、仏事にはふさわしくありません。

そもそも葬儀において、髪の毛が肩にかかるのはあまりよいこととされていません。女性の喪服の正装時は真珠のネックレスをすることと、とされていますが、髪の毛が肩にかかるとネックレスが見えなくなってしまうからです。真珠は「涙」を意味し、故人の死を悼む気持ちを表しています。そのためネックレスが見えないということは涙を隠している、故人の死を悼んでいない、とも捉えられかねません。

ショートヘアーの場合は髪の毛を外巻きにするのは派手な印象を与えてしまうので避けます。逆に内巻きにすると上品な印象を与えるのでお勧めです。ショートヘアーの場合でもお辞儀をする時に前髪が垂れて邪魔になるような長さであればピンなどを利用して留めるようにします。ピンを使う場合は髪の毛で上手に隠すようにすると子どもっぽく見えることがなくなるため、お勧めです。

子ども

子どもの場合も基本的に大人と同じ、と考えておいて大丈夫です。ただし女の子の場合、普段着ることのないフォーマルな洋服を着せるということもあり、親が「かわいくしてあげよう」と頑張り過ぎるあまり大きなリボンなどをつけてしまうことがあるようです。子どもといえども華美なヘアアクセサリーは避けましょう。また、男の子も女の子も前髪は目にかからない程度に切り揃えておいた方が子どもらしく見えて無難です。

葬儀にふさわしくない髪型

長さについて

男女共に髪の毛が長いこと自体別に悪いことではありません。
問題なのは「汚く髪の毛が伸びていること」「長い髪の毛を結んでいないこと」です。特に男性の場合は女性に比べて髪の毛が短いため、伸び放題に伸びている髪の毛はすぐにわかります。できれば葬儀に出席する前に少しでも切って整えるようにしましょう。
男性でもロングの人がたまにいますが、その場合はオールバックにして後ろで1つに結ぶようにします。女性のロングは前述のように耳よりも下の位置でひとつにまとめるようにして下さい。

整髪料について

絶対的にNGなのが「匂いのきつい整髪料を使うこと」です。最近の整髪料は匂いを抑えたものが多いですが、男性のポマードやワックス、女性のヘアスプレーなどは要注意です。また、ジェルやワックスで髪の毛が光るほどテカテカにしたり、激しくツンツンと立てすぎるのは場にふさわしくないのでやめましょう。

髪の毛の色について

今は多少の茶髪は珍しくありませんので、色のトーンが抑え気味な茶髪であれば大丈夫です。しかし明らかに周囲から浮いてしまうように明るい茶色や金髪、その他赤や青といった色がついているのは問題です。このような場合は洗い流すとすぐに落とせるカラーリングスプレーや薬剤などを使って黒く染めてから葬儀に行くようにします。

ヘアアクセサリーについて

男性がヘアアクセサリーをつけることはないと思いますが、女性の場合は注意が必要です。ゴムやヘアピンはもちろん、バレッタやシュシュを使うこともできますが、色は必ず黒か茶のもので、装飾はできるだけなくシンプルなもの、目立たないものを選んで使うようにします。

まとめ

葬儀にふさわしい髪型を考える上で最も大事なことは「清潔感を出すこと」「不快感を与えないこと」です。
この2つは普段の社会生活でも求められることですが、葬儀という厳粛な場においては普段以上に高いレベルで行わなければなりません。特に遺族・親族として葬儀に出席する場合、故人や家自体の品位や対面にも関わってきます。たった1人の乱れた髪型のせいで印象を悪くしてしまうことのないようにしましょう。

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