地域包括ケアシステムとは?

地域包括ケアシステムは地域全体で高齢者生活をサポートするシステム

地域包括ケアシステムというのは、2012年に介護保険法が改正されて誕生した新しいタイプの高齢者福祉システムです。

簡単な概要としては、「高齢者の生活圏を変化させずに、様々なサービスについてサポートする体制」のことを指しています。 元々の起源としては、広島県尾道市で実施されていた制度となっていて、昭和50年代頃から行われていました。 

地域包括ケアシステムというのは、介護の延長線上に考えられていることが多いですが、介護だけではなく、医療や看護、その他のケアについても対応できる仕組みになっています。

地域全体を包み込むように地域住民に対してケアを行う

元々の始まりとしては、外科手術後に退院された方が帰宅後に寝たきりになることを防ぐために出張医療を行ったことが挙げられていますが、これは現在の在宅ケアに相当します。

そこから医療だけではなく看護システムも確立されて、訪問看護というジャンルも誕生しました。

さらに、国や都道府県のケアシステムが設立されるようになって、「地域包括ケアシステム」が誕生したという流れになっています。 そのため、地域包括ケアシステムというのは、行政や各福祉センター、病院・救護施設などと連携を取りながら地域住民に対してケアを行うという仕組みになっています。

地域包括ケアシステムが在宅でのケアを重視している理由

地域包括ケアシステムは、基本的に在宅でのケアを重視しています。

これから先の日本は高齢者の増加と出生率の低下によって、どんどん高齢者社会が進んでいくとされています。 厚労省が発表した統計データによると、2025年には75歳以上の人口割合が18%を超えるとされていて、それに伴って認知症の患者や要介護者が増えるとされています。

このような高齢者のために、病院や特別養護老人ホームに入所するという体制ではなく、地域で支援・介護するということが国の政策となっていますので、そのために地域包括ケアシステムが誕生したということにも繋がります。

もう一つの理由としては、利用者にとって生活環境が変化しないというのも大きな理由となります。 生活環境が変化しないので、今まで通りの生活を営むことが出来るために、精神的な問題や肉体的な問題が発生しづらいというメリットがあります。

特に高齢者になると、新しい生活スタイルに馴染むためには時間がかかることも多く、利用者だけではなく介護者も大きな負担を抱えてしまうことになりますので、それらを回避するために、在宅でのケアを中心としたケアシステムが構築されているということになります。

意外と身近なところに存在する地域包括ケアシステム

地域包括ケアシステムという言葉を聞いたことがなくても、恩恵を受けているという人は大勢いることが特徴的です。

例えば、JA(農協)が行っている事業の一つに「移動販売車による買い物支援」というものがあります。 これは住宅地などに移動販売車で野菜や果物などの販売をする移動式の市場のようなものになっています。 家から離れたスーパーや商店街に出かけることが難しいという人のために行われている取り組みとなっていて、知らず知らずのうちに利用しているという人も多いと思われます。

その他にも、病院や看護ステーションが行っている介護支援のセミナーなども該当します。 市民だよりなどに掲載されていることが多く、利用したことがないという人も多いかもしれませんが、調べてみると色々と実施されているのがよく分かると思われます。

これらを総合して「地域包括ケアシステム」と呼びますが、詳細については各市町村によって大きく異なるので、気になる方は市役所などで調べてみると良いでしょう。

まとめ

今後の介護のあり方を示した地域包括ケアシステムですが、まだまだ暗中模索といった状況であることは否めません。特に、介護支援のサービスにおける課題は山積しています。

地域住民として一人ひとりが考えていく必要があると思われます。

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