葬儀社の選び方のポイント3点
人が亡くなれば原則的にほぼ必ず葬儀をすることになりますが、最近では葬儀の仕切りの一切を葬儀社に依頼するケースがほとんどです。葬儀社に頼めば最初から終わりまで全てを任せっきりにすることが出来ますので喪主は大変楽ですが、数多ある中から最適な葬儀社を選ぶことは中々容易ではありません。いざという時になってから慌てないためにも、ここで葬儀社を選ぶ際の大事なポイントの中から○点をご紹介します。ぜひとも葬儀社選びの参考にして下さい。
スタッフの質が高いか
葬儀社の質は結局は人、つまりスタッフで左右されると言っても過言ではありません。どんなに豪華絢爛な祭壇を用意しようが、美味しい料理を用意しようが、こういったものはこちらがお金さえ出せばどうにでもなるものです。しかし質の高いスタッフはお金では買えません。スタッフの質が高いということは、会社がしっかりと教育をしているということですし、そのような会社は最低限信用出来る、大事な家族の葬儀を任せるに値する、といえるでしょう。 スタッフの質が高い葬儀社はしっかりした会社です。逆に会社がしっかりしているのにスタッフの質が低い、というところはあまりありません、 そしてスタッフの質をチェックするには、直接葬儀社や斎場に出向くのが1番です。ただし、既に家族が亡くなっていて慌てて葬儀社を探している、というお客には「どうしても契約を取りたい」という意識が働き必死でいい顔をするためあまり参考になりません。 出来れば事前に葬儀社主催の「仏事相談会」や、近所の人の通夜や葬儀に参列する時に見ておくと良いでしょう。 まずチェックすべきは「身だしなみ」です。身だしなみの汚いスタッフは意識が低いですし、そのようなスタッフが多い会社、平気で働かせている会社は安心して葬儀を任せたくはありません。ネクタイは曲がっていないか、スーツが皺だらけになっていないか、袖口が汚れたり擦り切れたりしていないか、靴が異常なまでにくたびれていないか、などをチェックしましょう。 身だしなみをチェックしたら次はスタッフと直接話してみましょう。どんな立場のお客に対してもきちんと目を見て、柔らかな物腰で、親切丁寧な対応をしてくれるようなら問題ありません。逆に極めて事務的な対応しかしてくれないような場合、自分の大事な家族の葬儀を任せるにはふさわしくない、ということになります。わざわざ通夜や葬儀、告別式に来て下さった会葬者の方々に対して失礼な対応をされる可能性があるからです。 出来れば料理や飲み物を用意している裏のキッチンも直接見ておくと良いでしょう。お客の目に見えるところだけきれいにしていて、目の届かない裏側は雑然と汚くしている業者はあまり信用出来ません。料理や飲み物を運ぶケータリングの人たちの質もチェックしておくべきです。実際に葬儀を進行するスタッフだけでなく、ケータリングのスタッフまでしっかり教育が行き届いている業者は信頼して大丈夫です。
自分が望む葬儀にふさわしいか
最近は葬儀の形態が実に多様化してきています。今まで多くの家庭で行われてきた「通夜→葬儀・告別式」という流れの仏式の葬儀や、キリスト教など仏式以外の宗教の葬儀はもちろんのこと、例えば家族や親族のみを招いて小さな会場で行う「家族葬」、通夜や葬儀、告別式を一切行わずに火葬場へ行く「直葬」、宗教的な形式に捉われない「自由葬」などもあります。葬儀社を選ぶ際には、これらの中から自分が望む形の葬儀にきちんと対応してくれるかどうか、を見極める必要があります。 葬儀社に問い合わせると多くの場合「我が社は宗教、宗派や葬儀の形式を問わずあらゆるケースに対応します」と答えます。つまり「何でも出来ます」というわけです。しかしこれは「ラーメンやカツ丼から高級フレンチ懐石まで対応出来ます」といっているのと同じで、無理があります。一般的な葬儀であれば問題ありませんが、多少特殊な形式の葬儀をしたい場合は注意が必要です。 特に最近希望する人が多い「家族葬」は注意が必要です。葬儀社に「出来ますか?」と聞くとほぼ間違いなく「出来ます」と言われます。しかし実際はただ小さ目のホールをパーテーションで区切っただけ、というケースもあります。他のホールでは別の家の葬儀をしていたりもしますし、運悪く規模の大きな葬儀と同じ日になると、せっかく親しい人のみでこじんまりとお別れをしたいと思っていても台無しになってしまいます。そのため、家族葬専用のホールを持っている葬儀社に依頼した方が良いです。 家族葬専用ホールは多くの場合一戸建てのような作りになっており、「1日1件」限定で葬儀が行われます。スタッフも全員が専属でついてくれますし、誰に遠慮することなくゆっくりと過ごすことが出来ます。斎場の一部を借りて行うのと、家族葬としてどちらが適しているかは言うまでもないと思います。
料金について納得のいく説明をしてくれるか
葬儀社を選ぶ際には必ず同じ条件下での見積もりを複数社から取って比較検討するようにして下さい。見積もりを1社からしか取らないと、それが高いのか安いのかがわかりにくいからです。 そして見積もりを見る際に大事なのが「料金が明瞭である」ということです。よく「○○パック」や「○○セット」のような名前で大きな金額が記載されていることがありますが、そのような場合はパックやセットに何が含まれているのかまで細かくチェックすることが大事です。 さらに、その見積もりの金額に対して追加料金が発生する可能性があるのかないのか、あるとしたらどんな場合か、も確認します。葬儀費用がいまいち不明瞭と言われる原因の1つがこの追加料金です。多くの場合は料理ですが、見積もりの段階で想定していた人数よりも多くの弔問客が集まったことで料理が足りなくなり、追加注文をしたら最終的に予想外の金額に跳ね上がってしまった、ということはよくあります。 いずれにしてもこれら料金の細かい部分にまで、納得のゆく説明をきちんとしてくれる業者は信用出来ます。説明があいまいだったり、「そこは当日臨機応変に判断しましょう」というようなことを言う業者は危険です。 また、最近急増している。「○○プラン」のように銘打って価格を明記しているような葬儀社も注意が必要です。本当にその価格で済めば問題ありませんが、オプションで用意されているプラン外のオプションをチョイスすると価格がどんどん跳ね上がってしまい、一見安いように見えても終わってみたら逆に高くついてしまった、ということにもなりかねません。見かけの安さだけに捉われず、「必要だ」「欲しい」と思ったことを実現させるのにいくらかかるのか、というところをしっかり見るようにして下さい。
まとめ
葬儀社を選ぶ際のポイントはたくさんありますが、中でも最も大事だと思われる3点をピックアップしました。1番大事なのは言うまでもなく「会社の質、スタッフの質」です。これは「2つで1つ」とも言えますし、比例するものとも言えます。そのために大事なのはやはり「葬儀社や斎場へ直接出向き、スタッフを観察したり話しをしたりすること」です。家族が高齢になってきて遠くない将来葬儀社のお世話になるかもしれない、と思ったら、意識的に葬儀社をチェックし始めることをお勧めします。
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