アパート・マンション経営者必見!かかってくる税金と節税対策
経営でかかる税金
アパート・マンション経営では以下のような税金がかかります。
・所得税
・住民税
・固定資産税
・個人事業税
個人事業税は、経営の規模によってはかからない場合もあります。
税金についてそれぞれ説明します。
所得税
所得税は、所得金額に対してかかる税金です。
所得税は所得金額が大きいほど税率があがり、課税額が大きくなる特徴を持っています。
不動産経営における所得税は知るには、不動産所得を調べます。
不動産所得は「総収入金額ー必要経費」で計算できます。
総収入金額には不動産の収益に加え、住人から受け取る電気代、水道代なども含まれます。
また所得から引かれる必要経費には、固定資産税、損害保険料、減価償却費、修繕費などが含まれます。
このなかの減価償却費の減価とは、時間の経過と共に価値がさがる不動産の下がった価値を意味します。
つまり、不動産の低下した価値も経費として計上できるのです。
損益通算で節税!
不動産の所得の特徴として損益通算があります。
損益通算は、不動産所得がマイナスとなった場合、他の所得とあわせることができる制度です。
これを利用することで節税ができます。
経営を始めたばかりの不動産所得は、特に減価償却費より赤字になりやすいです。
必要経費をしっかり計上して赤字にすることで、給与などの他の所得と損益通産して税金を大きく減らすことができるのです。
住民税と節税の方法
住民税は、住んでいる自治体に課税する税金です。
自治体により差がありますが、概ね所得税の10%を支払います。
所得税を元に計算されるため、所得税を節税することで住民税の節約にもなります。
固定資産税
固定資産税とは、不動産の所有者に対する税金です。
1月1日の段階で所有しているかどうかが基準となり、そのため1月2日に不動産を購入した場合はその年は課税されません。
固定資産税の税率は自治体により異なりますが、1.4%が基準となっています。
固定資産税は「固定資産税評価額×税率」で求められます。
固定資産税の節税
固定資産税は、住宅用の土地や建物に対しては軽減される制度があります。
200㎡以下の住宅用地は小規模住宅用地とされ、評価額が1/6に軽減されます。
200㎡超の部分は一般住宅用地とされ、評価額が1/3に軽減されます。
また、新築住宅の場合は、居住部分の課税床面積が50㎡以上280㎡以下の場合、120㎡までの部分について一定期間税額が1/2に軽減されます。
減税期間は、3階建以上の耐火構造・準耐火構造住宅ならば新築後5年間、その他の住宅の場合は新築後3年間となります。
もし認定長期優良住宅のアパートに該当するならば、さらに長く7年間の軽減が受けられます。
条件に当てはまるなら、申請することで節税になります。
個人事業税
個人事業税は、個人による事業に課税される税金です。
不動産の賃貸の場合は、基準を満たしている場合において不動産貸付業として扱われ、事業税の課税が義務となります。
課税の基準は以下になります。
- 住宅の場合、1戸建なら棟数が10以上。1戸建以外(アパートなど)なら室数が10以上。
- 住宅以外の場合、1戸建なら棟数が5以上。1戸建以外なら室数が10以上。
- 住宅用土地の場合、契約件数10件以上、または貸付総面積が2000㎡以上。住宅用以外の土地の場合、契約件数が10以上。
- その他、件数等が満たなくとも規模からみて不動産貸付業と認定される場合
事業税の税額の計算は以下になります
(収入ー必要経費ー専従者給与等ー各種控除)× 税率
専従者とは、家族の中で従業員として働く人です。
専従者がいる場合は、その給与を86万円まで経費とすることができます。
個人事業税の控除
個人事業税で適用される控除は、事業主控除と繰越控除の2種類があります。
事業主控除では、1年間の営業期間があるならば一律で290万円の控除が受けられます。
繰越控除は一定の条件を満たしていると受けられます。
- 被災による被害を受けた場合、被災事業用資産の損失の繰越控除
- 事業用資産の譲渡により損失がある場合、譲渡損失の控除と繰越控除
などがあります。
青色申告による節税
アパート・マンション経営では、青色申告をすることで節税ができます。
青色申告とは事業を行っている人を対象とし、通常の白色申告と呼ばれる確定申告よりも複雑な帳簿付けが必要な代わりに、いくつかのメリットが受けられる制度です。
アパート・マンション経営における青色申告のメリットには以下のようなものがあります。
1.確定申告のときに所得税から65万円までの控除が受けられる。
2.事業で赤字が出た場合に来年度に繰り越すことができる。
例えば前年度が赤字で、今年度は黒字となったとき、前年度の赤字を今年度に繰り越すことで、今年度分の黒字が書類上差し引かれ、結果的に納税額を減らすことができます。
3.専従者の給与の全額を経費とすることができます。
青色申告は大きな節税につながるので、ぜひ利用しましょう。
法人となり節約
アパート・マンションの所得が大きい場合は、法人の会社を立ち上げることも節税となる可能性があります。
特に所得が1800万円や4000万円を超えると所得税の税率が高くなるので、このラインを下げるために利用できます。
法人になると、不動産所得を給与所得にかえることができ、給与所得控除の対象になります。
また、得た利益を報酬として親族にわけることで、所得税の税率を軽減できます。
しかし、法人になることで会社の運営費が発生したり、社会保険加入が必須になるなどのデメリットもあるので、自分の状況に合わせて考えましょう。
まとめ
アパート・マンション経営には多くの節税方法があります。
利用できるものを知らないことで大きな損をしているかもしれません。
税金と節税に役立つ制度を知り、もし活用できるものがあれば積極的に利用しましょう。
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