家賃滞納を防ぐ入居審査のチェックポイント5つ
家賃滞納を防ぐ入居審査のために
アパートなどを経営している人にとって、非常に頭の痛い問題が、入居者の家賃滞納の問題です。家賃滞納があっても、日本の法律ではすぐに入居者を追い出すことはできないため、滞納された家賃を最終的に回収できなかった場合などには、大きな損害を被ってしまいます。
そうないためにも、家賃滞納をする可能性が高い人は、最初から入居を断るというのが最も有効な対策ということになります。
それでは、どういった人の場合、家賃滞納の可能性が高くなるのでしょうか。その人の性格によるところも大きいでしょうが、その人の性格を見極めるのは、初対面ではなかなか難しいところです。そのため、ある程度客観的な事柄から、その人の家賃滞納の危険性を判断していくことが最も現実的な方法となります。
今回は、こういった判断を行うにあたっての、家賃滞納を防ぐための入居審査のチェックポイントについて説明していきます。
5つのチェックポイント
家賃滞納をする可能性が高い人を見極める入居審査の際の主なチェックポイントは、①入居希望者の職業・収入、②転居してくる理由、③転居前の住居の居住期間、④入居希望者の態度・外見、⑤連帯保証人の地位・関係といった5つになります。
1.入居希望者の職業・収入
このチェックポイントは、入居希望者がどういった職業に就いているのか(職種)だけでなく、正社員か否か(雇用形態)、現在の職に就いてからどれくらいの期間が経過しているか(勤続年数)、給料はどの程度か(収入)などについて、確認するものです。
当然、雇用形態が非正規社員や派遣社員であった場合には、収入面での不安が生じますので、そういった場合には、収入が十分あるか、安定しているかをしっかりと確認しましょう。源泉徴収票や給与明細書といった書面の提出を求めると、より慎重な判断ができるでしょう。
勤続年数については、長期間その職場で働いている場合、今後も継続してその職場から収入を得られると判断しやすくなります。また、勤続年数があまりに短い場合には、忍耐力のない人物と判断され、収入面にも不安が生じることになります。
2.転居理由
このチェックポイントは、今回転居して入居を希望する理由を確認するものです。
当然のことながら、転居に伴う引っ越しには相当の費用と労力が必要です。その引っ越しをする以上は、何らかの理由があるはずです。
例えば、職場の転勤のため、進学のためといった理由です。そういった理由もなく、何のための転居なのかが不明な場合には、本当の転居の理由を隠していることも考えられます。そういった入居希望者は、転居前の住居で家賃滞納があり追い出されているとか、トラブルに巻き込まれているなど、あまり望ましい入居者でない場合も考えられます。
特に理由のない転居の場合には、どうしてそうなるのかをできる限りしっかりと確認するようにしましょう。もっとも、収入が十分にあり、気分転換のためといった理由で引っ越す人もいるので、安易に入居を断ることはせず、職種や収入面などから総合的に判断するようにしましょう。
3.転居前の住居の居住期間
このチェックポイントは、転居前の住居に、どの程度住んでいたかを確認するものです。
これがあまりに短期間である場合には、職場の転勤によるものでもない限り、家賃滞納により追い出されたのではないかといった疑いなどが生じます。
また、通常の賃貸住宅の更新期間は2年ですが、特に理由もないのに、前の住居を通常の2年更新を待たずに退去する場合などには、トラブルで追い出されたのではないかといった疑いも生じます。
4.入居希望者の態度・外見
このチェックポイントは、入居希望者の態度・外見などから、ある程度その人の性格を判断することになります。
入居相談の際の態度が悪い場合、家賃滞納を悪びれずに行ったり、近所とトラブルを起こす人物である可能性が高くなります。
また、外見はある程度人の性格を反映しています。相手に威圧感を与える格好である場合には、家賃滞納をしやすい人物ではないかと疑われます。あまりにボロボロの格好である場合には、収入面での不安や、怠慢による家賃滞納の危険性を感じさせます。
また、態度や格好がきちんとしていても、申込に必要な書類の提出や手続きをいつまでたっても行わない人がいます。こういった人は、いいかげんな性格である傾向が見受けられるため、家賃滞納をしかねない人と判断せざるを得ません。
また、物件について説明しているときに、常識的な範囲を超えてクレームや要求をしてくる人は、入居後にトラブルの原因となりやすく、またそれを理由にして家賃を支払わなくなる場合もあります。
5.連帯保証人の地位・関係
最後の5つ目のチェックポイントである連帯保証人の地位・関係については、入居に当たって用意してもらう連帯保証人が、どういった地位にあり、入居希望者とどういった関係であるかについて確認します。
まず、貸主として、保証人には、連帯保証人を立ててもらうのが原則です。連帯保証人というのは、入居者と同等の支払義務を負うため、単なる保証人よりもその義務が重くなっており、家賃の回収不能を生じにくくさせる役割を果たします。
この連帯保証人には、基本的には誰でもなることができますが、家族・親族がそれを担う場合には、家賃滞納の場合にそちらに請求が行ってしまうことを入居者が恐れ、家賃滞納が生じにくくなるという効果が期待できます。
一方、知人や友人に連帯保証人になってもらう場合には、入居者本人の家賃滞納を防ぐ効果は、家族や親族の場合よりも低い場合が多いです。
また、連帯保証人がどういった職にあり、収入が十分かについてもしっかり確認しておきましょう。入居者本人にお金がないだけでなく、連帯保証人にもお金がなければ、家賃を回収できずに泣き寝入りとなってしまうからです。
まとめ
これまで述べてきたチェックポイントは、絶対のものではありませんが、ある程度危険な入居希望者を排除することは可能です。
これらのチェックポイントについては、すべてを同程度に重視するのではなく、入居希望者の性質に応じて、どれを重視するかの比重を変えていくと、より効果的です。
もっとも、あまりに厳しく審査しすぎると、優良な入居希望者も排除してしまい、その結果家賃収入が減っていってしまうことにもつながりますので、臨機応変に、柔軟に判断してきましょう。
また、情報が不足していると感じたら、遠慮なく入居希望者に詳細を確認するクセをつけましょう。
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