賃貸オーナー必見!利益と支出はどのくらい?収支のシミュレーション

賃貸オーナーに必須!収支のシミュレーション

アパートやマンションを経営しようと考えている将来の賃貸オーナーにとって絶対に欠かしてはいけないことが、収支のシミュレーションを行うことです。

これを行っていなかったり、不十分であったりすると、入ってくるお金よりも出ていくお金の方が多くなり「思い切って賃貸オーナーになどならなければよかった…。」などといった悲しい結末を迎えてしまいかねません。

物件を賃貸に出せば、入ってくるお金はもちろんありますが、出ていくお金も実は結構あるということを把握しておきましょう

今回は、賃貸オーナーにはどのような収入と支出があり、どういったシミュレーションをしていくのかについて説明していきます。

賃貸オーナーに入ってくるお金(収入)について

賃貸オーナーに入ってくるお金には、継続的なものと、一時的なものがあります。

賃料

賃貸オーナーに継続的に入ってくるお金として、最も基本的かつ重要な賃料があります。

借主から定期的に入ってくる家賃のことです。

ただし、借主がおらず、空室となっている場合にはその分の賃料は当然入ってきません

この点、不動産業者に賃料保証をしてもらっている場合には、その分の保証料の支払いは生じるものの、空室があっても定期的な賃料収入が期待できます。

管理費

このほかの継続的に入ってくるお金として、管理費(共益費)があります。

これは、賃貸物件の管理や共用部分の維持に要する費用を借主に負担させるために、定期的に入ってくるお金になります。

当然、入居時にこれを契約していないと、もらうことはできません。また、管理費(共益費)は、物件のタイプや地域の慣習などによっても変わってくるので調査が必要になります。

礼金

次に、賃貸オーナーに一時的に入ってくるお金として、礼金があります

新規入居の際に、貸主に対するお礼として、借主が払うものです。

礼金は、一般的に賃料の1、2ヶ月分の場合が多いですが、礼金がない物件もよくあります。

更新料

このほか、一時的に入ってくるお金として、更新料があります。

賃貸借契約の更新の際に、契約内容に応じて借主が支払うものです。

一般的には、更新後の賃料の1ヶ月分ということが多いですが、更新料がない場合もあります。

礼金や更新料は、物件の年数や周辺地域の賃料相場などによって変わってきますので、あまり無理に設定しすぎると、入居者が集まらず、賃料収入が減ってしまうという結果にもつながりかねないので注意が必要です。

敷金

さらに、収入とは分けて考える必要があるものの、一時的に入ってくるお金として、敷金があります。

新規入居にあたって、賃料の滞納や部屋を破損した場合の補修費用などの支払いに充てる目的で、貸主が借主から預かるお金です。

一般的に賃料の1、2ヶ月分となることが多いです。

もっとも、敷金は、借主が退去した後の部屋の修繕などに充てた残りを退去した借主に返還する必要がありますので、通常の収入とは分けて考える必要があります。

賃貸オーナーが支払うお金(支出)について

賃貸オーナーが支払うお金にも、収入と同じく継続的なものと、一時的なものがあります。

賃貸オーナーが継続的に支払う必要のあるお金として、管理委託費があります。

不動産管理会社に賃貸物件の入居者管理や建物の管理を委託する場合に、支払う必要があるお金です。

入居者管理

入居者管理とは、賃料を集めたり、入居者からの苦情に対応することなどで、建物の管理とは、清掃やメンテナンスなどを行うことをいいます。

賃貸オーナー個人がこれらすべてを自分でやる場合には、当然この支出は発生しません。

また、賃貸オーナーが継続的に支払う必要があるお金として、固定資産税や都市計画税などの税金があります。

不動産の種類や場所によって金額は異なりますが、不動産の所有者が必ず支払わなければならないものです。

管理費・修繕積立金

このほか、分譲マンションを賃貸しているオーナーの場合は、マンションの管理規約などに基づいて管理費や修繕積立金などを継続的に支払う必要があります。

マンション全体の管理に充てるためや、修繕のために積み立てられるお金です。

さらに、賃貸物件を建てる際にローンを利用した場合には、完済まで支払いが継続的に必要になります。これが金額的にも一番多くなるでしょう。

メンテナンスや修繕費

次に、賃貸オーナーが一時的に支払う必要があるお金として、一時的なメンテナンスや修繕に要する費用があります。

設備の修理費やメンテナンス費用、入居者の退去時の部屋の補修費用やクリーニング費用など、一時的に必要になるお金です。

設備によっては結構な出費になるので、しっかりと見込みを立てましょう。

その他、諸経費として、損害保険料、交通費、通信費などが必要になる場合があります。

収支のシミュレーションにあたって

これまで述べたような収入と支出の項目や金額から、自分が建てようとしている物件にどの程度の収益があり、いつまでそれが続くかなどをシミュレーションしていきましょう。

まずは、継続的な収入と支出の単純な差し引きで、毎月いくらの収入があり、それが家計にどの程度影響するかを把握しましょう。

ローンを先行して払いきる計画の場合には、毎月のローンの支払いに家計が耐えられるかを検討しましょう。

その次に、継続的な収支に一時的な収入や支出の想定額を加えた長期的な収支見込みを立て、貯蓄計画やボーナスの使い方にどう影響するかなどについて検討してみましょう。

その際、不動産の築年数が経過すればするほど、修繕費用などが増加してくるという視点を忘れないようにしてください。

こういったシミュレーションをしたうえで、「思ったほど利益が出ない」とか「修繕をすると全体でマイナスになる」といったように、収支のバランスが取れていないと判明した場合は、物件の個数・規模、設備、仕様など見直す必要があるということになります。

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