中古マンションを購入するときに気をつけるべきチェックポイント5つ!
知っておこう!中古マンションの築年数について
狙い目の築年数は?
一戸建ては築年数が経っても土地価格にあまり変化がないため、マンションのように物件価格が下がりません。マンションは土地価格の影響が低いため、建物自体の状況によって価格が急激に下落します。
新築マンションを誰かが購入した時点で中古マンションとなるわけですが、15年程の間にマンション価格は一気に下落していきます。その後は価格の落ち方がゆるくなるので、買い時としては、15年以降ということになります。
そうなると、マンションの耐用年数が気になりますが、早稲田大学の小松幸夫教授による「建物の平均寿命実態調査」には、鉄筋コンクリートの耐用年数は120年、RC造のマンションの寿命は68年とあります。最近はゆがみの少ないSRC造も多くなりましたが、耐用年数には特に変わりはないようです。
マンション構造の違い
名称 |
概要 |
特徴 |
RC造 |
鉄筋コンクリート構造(ReinforcedConcreteConstruction)主に鉄筋とコンクリートによって構成される |
・アルカリ性のコンクリートに守られて鉄筋が錆びにくく、耐久性を保つ。火災時の鉄筋の強度低下が少ない。 ・建物自体の重量が重い |
SRC造 |
鉄骨鉄筋コンクリート構造(Steel ReinforcedConcreteConstruction) 鉄筋・コンクリート・鉄骨によって構成される |
・変形がしにくく鉄骨造の長所であるしなやかさを持っている。 ・建設コストが高い |
1981年6月1日の持つ意味って?
地震国家である日本に住む以上、どうしても確認しておきたいのが、建物の耐震性についてです。新築マンションと比較したとき、中古マンションの購入のデメリットとしてはかなり大きいポイントです。
そこである程度の判断基準となるのが、1981年6月1日。1981年(昭和56年)に建築基準法が改正され、現在に至る建物の耐震性についての基準となっています。これ以降に建設されたマンションは、新耐震基準に従ってより安全性が高いと考えられます。
ただ、この新体制基準が施行された6月1日以降に完成したマンションであっても、建築の申請がそれ以前ということもあります。その期間に該当するマンションであれば、念のため建築確認がおりた期日まで確認しておくほうが安心です。
価格の下落傾向と、耐震性やその他の安全性、耐用年数などの条件を合わせて考えたとき、築年数15~20年あたりのマンションがもっとも狙い目というところでしょうか。
立地条件にとことんこだわれ
家族構成・ライフスタイルで検討する
お得な価格につられて購入すると、いざ生活に不便という場合も出てきます。夫婦2人だけのときは良かったが、子連れになると買い物や外出が大変だったり、学区から外れていたりと思いがけない問題に悩まされることも。
中古マンションの購入にあたっては少なくとも、10年後を見通したライフスタイルで検討をしておく必要があります。
また、最寄駅には近いけれども職場までの乗り換えが多かったり、時間的な負担が大きかったりといったこともあります。購入を決める前に、実際に都心までの道のりを確認しておいた方が良いでしょう。
“購入後”の将来を合わせて検討する
中古マンションを購入し、そこで最後まで生活をするとは限りません。ライフステージの変化によって、手放す場合や、賃貸使用する可能性もあります。
その場合、交通の便が悪い、駐車場が周囲にないなど、ネックとなる部分があると、買い手や借り手の問題が大きな障害となります。
住まいを選ぶときは、立地条件がとても重要です。将来的に自分たち以外の人に貸し出すことなども想定しておくと、付加価値のある買い物になります。
安全性
周囲環境による安全性
一度購入してしまうと、おいそれとは住むところは変えられません。安心して暮らせるためには、立地条件に加え、立地環境も大切です。
周囲に空き家が目立っていたり、手入れされていない荒地があったりすると放火や衛生面が心配です。また、通学路、通勤路の途中に真っ暗な道がないかなどの、治安にも留意をしておきましょう。
自然条件による安全性
沼地や川筋を埋め立てている地盤、近くに氾濫を起こしそうな河川があるといった、自然条件による安全性の確認もしておくと安心です。
修繕計画は将来への安心の要
管理費の適正を確認しよう
一般的に小型のマンションほど管理費は割高になります。管理人がいる場合には、人件費を戸数で割ることになるため、一戸あたりの負担がその分多くなります。
一方で管理費を安く抑えて管理人をおかずに巡回式にしたり、チェック回数を減らしたりといったマンションもあります。
中古マンション購入にあたっては、どうしても価格・ランニングコストの安さに目がいきがちです。管理体制がしっかりと成されているかどうかも、良い物件を手に入れるための見極めのポイントとなります。
適切な修繕計画かをチェック
管理費の中には、修繕積立金も含まれていますが、負担を少なくするため十分な修繕資金を確保できていない場合もあるようです。
建物は日々老朽化が進んでいきます。こまめなメンテナスとともに、一定期間ごとの大規模修繕が必須です。
あまりに管理費が安い場合、共用スペースや壁面、天井などを確認してみてください。掃除が行き届いていない、電球が切れているなど細かな手入れがされていないマンションは要注意です。
契約前に、日常のメンテナンス作業の詳細を記した「管理業務仕様書」や、大規模修繕に関わる「長期修繕計画書」を見せてもらうようにしましょう。
リフォーム費用の見積もりは慎重に
どの程度のリフォームが必要?
素人が見ても、見学時点でリフォーム費用の見積もりを出すのはなかなか難しいものです。
予め、チェック項目をリスト化しておくと、業者に相談するときにも説明がしやすくなります。
クロス、床の張り替えや、水回りの塗装などは比較的、概算が出しやすいようです。その他にリフォームが必要と思われる部分を、丹念に確認しておきましょう。
間取りなどまで変更するとなると、かなり大がかりになります。ある程度話が進んだ時点で、専門家に同行してもらうと良いでしょう。
変えられる設備と不可能なものを確認
例えばシステムキッチンなど、設備機器に関しても簡単に変えられるかどうかは、構造的な問題との兼ね合いがあります。トイレやバスシステムなども、自分たちが考えている以上に、費用がかさむ場合も多いようです。
中古マンションはひと昔前の間取りとなっていて、生活動線がうまく作られていないこともあります。どのくらいまで変更が可能なのかは、強度などの面からやはり専門家でなければ判断が難しくなります。
入居後に少しずつ、と考えていても、実際に暮らし始めると困難となる場合が多いもの。大きな部分ほど、思い切った決断が必要となります。安い買い物が、思いがけず高くついたということにならないように、良く検討をして決めてください。
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