やーちゃん様の相続体験談:不動産の相続での兄とのトラブル
投稿者:やーちゃん様
私は2年前に父が亡くしました。その時の相続の話です。
家族は、母と兄と私の3人です。父の遺産をその3人で相続したのですが、母は私の住んでいるところから歩いて5分程度の所に住んでいて、兄は別の県に住んでいましたので、父の入院や看護・介護を私と母で行っていました。私と兄はとても仲も良く、父の生前にも「実家の方は私に任せておいて」と話し合ってもいました。何か困ったことになった場合も、電話やメールですが兄も相談に乗ってくれました。
日頃からそのような話しをしていたので、父が病院で息を引き取った後の葬式の準備や手配などは私が行い、喪主は母が行い、準備後の決定は兄が行うという事が自然に行われたので、悲しみの中でもとてもスムーズにお葬式を執り行うことができました。
それから2週間程度が経ってから、そろそろ相続の手続きを始めないとと思い、私と兄で「できる限り母に現金を残してあげる事、相続税をできる限り少なく済むように分ける事、その上で残った財産を兄と私で分ける事」という方針を決めました。では後は速やかに実行していこうということで行ったのですが、その結果でまさかもめる事になるとは思いもしませんでした。
相続対象は、預貯金9000万円と父と母の住んでいる実家を含め不動産が3か所ありました。実家以外は賃貸なのですが、家賃収入がわずかに固定資産税を上回る程度です。
兄と決めた相続の方針通り、母に控除額ギリギリの預貯金を回し、今住んでいる実家も母が相続することになりました。
不動産は、現金化するのに時間がかかる事があるのと、当然不動産の3か所とも実勢価格が違ったので、不動産3つはバラバラにせず、1纏まりで兄か私のいずれかで相続することにしました。
なので、大家として管理もしないといけないのと、名義変更を母にすると、近い将来また名義変更が生じるので私が実家以外の不動産を相続し、不動産の実勢価格と同額を兄が現金として相続することにしました。
金額的には目的を達しながら公平に分けたのですが、兄からクレームがつきました。「自分の相続分が少なすぎる」と言ってきたのです。
原因は、相続分割協議書には「不動産評価額」が登場し、実際には「実勢価格」で現金を分けたので、評価額がこんなに高いのに、なぜ自分の分がこんなに少ないんだという事です。
現金は、誰に渡しても同じ価値で問題はないのですが、不動産は税務処理上に実勢価格は使えないので、2種類の金額が登場し、それがもめる原因を作るのです。ましてや不動産はこれから価値が上下する可能性もあります。
その時納得できても、はやり投資対対象ともなりうる不動産を相続すると、もめてしまう原因になるのだなと身をもって経験することになりました。
オール相続からのアドバイス
通常は不動産の相続税評価額は実勢価格の7~8割と言われていますが、体験者様のように不動産は時価なので相続税評価額のほうが高くなってしまうこともあり得ます。不動産の価格は変化するものでもありますので、その辺りをじっくり話するのも必要ですね。ただし、この辺りはおそらく専門家のアドバイスのもと行われたかと思いますから、専門家の先生にご相談されるのもお兄さまを説得する上で有効でもあるでしょう。
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