いろんな生活習慣病とその原因は?
生活習慣病とは、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒など、長年の不摂生や生活の悪習慣からくる疾患群で、年齢を重ねるにつれて発症しやすくなる一般的な病気の総称です。様々な原因から引き起こされる主な生活習慣病について解説します。
運動不足が原因となる生活習慣病
生活習慣において運動不足は密接な関係があり、運動不足の状態が続いていると、今までと同じような食生活を送っていても、消費しきれなかった栄養分が余剰となってしまいます。余剰となった栄養分は血液に混ざり、高血糖や高脂血の状態になります。余剰の栄養分が血液中に流れ込み、血中脂肪となって血管の内壁に蓄積されていきます。血管の内壁に蓄積されることによって、徐々に血液の通り道が狭まくなり停留し始めます。それが原因となって血管は柔軟性がなくなり動脈硬化を引き起こします。動脈硬化となった血管に対し、心臓は同じように圧力をかけて血液を送ろうとするので、結果的に血圧が高くなってしまいます。高血圧の状態は脳溢血や脳梗塞といった脳卒中、狭心症や心筋梗塞といった心疾患など生命にかかわる危険な疾患となります。心筋梗塞は冠動脈が硬化することが原因になるので、予防するためには毎日の生活の中に適度な運動を取り入れる必要があります。
喫煙や飲酒がもたらす生活習慣病
煙草には数千種類以上の毒性物質が含まれていて、体にとって「百害あって一利なし」と言われています。喫煙が心血管への病気発症率を高めていて、ニコチンの作用によって血管が萎縮されてしまうと、血圧は上昇し血流は悪くなります。一酸化炭素はヘモグロビンと結合し、血液粘調度を高め、血栓ができやすいドロドロとした血液になります。脳梗塞や心筋梗塞に対するリスクを引き上げ、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や咽頭癌、肺癌、胃癌などの発症率も高めます。飲酒の場合は適量なら血液の流れを良くし新陳代謝を活性化させるので、健康に良い一面もありますが、飲み過ぎてしまうと脂肪肝や肝機能障害の原因となります。過剰飲酒は食道や胃、肝臓や膵臓、大腸を刺激し続けるので、内臓疾患を引き起こしてしまいます。アルコールは脂肪分との相性が良く、肝臓に対して脂肪として吸着しやすく、脂肪肝を引き起こします。飲酒をした日1日では体調の変化は見られませんが、飲み過ぎたアルコールは着実に内臓へのダメージを蓄積させていきます。アルコール中毒などの症状も引き起こすので、飲み過ぎは健康被害へのリスクが高まります。
食生活が引き起こす生活習慣病
生活習慣病の多くは食生活が起因しています。糖尿病や高血圧、脂質異常やホルモンバランスの乱れによる自律神経の不調など、食生活と生活習慣病は密接な関係にあります。外食やジャンクフード、高カロリーの食事や塩分の高い食事は、食べたその時はなにも感じませんが、血中コレステロールや血圧、内臓脂肪や血糖値など確実に体に蓄積されていきます。高血圧や血中コレステロール、内臓脂肪率が高くなっている状態は、徐々に体に負担をかけ、動脈硬化や血栓のできやすい体へと変えてしまいます。生活習慣病は大きな病気になる一歩前の段階で、治療が困難な悪性新生物(癌)や、心疾患や血管の病気を引き起こします。予防するためには脂肪分が高い食品を控える事と、塩分や糖分も控えなければなりません。野菜を中心とした食生活を行うようにし、味付けも極力薄くしながらバランスの良い食生活を心がける事が重要です。
生活習慣病は、治療よりも予防が大切
多くの生活習慣病は、日々の食生活や運動不足、喫煙や飲酒といった長年の悪習慣が原因でおこります。一度生活習慣病になってしまうと、治療することはとても難しく、生命に関わる重大な病気へと派生してきます。生活習慣病を治療するとなると多くの苦痛や忍耐が必要となり、薬を飲んだからといって根本的な治療にはなりません。日々、食生活に気を付け、生活に運動を取り入れるとともに、煙草やお酒は控える事がとても大切です。治療の為の我慢よりも、予防のために控える事が、健康的な生活を送れる大切なポイントです。
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