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胎児も相続人になれる?!相続人の範囲の基本知識

法定相続人 2015年12月4日 閲覧数:844

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胎児は「生まれたものとみなす」

日本人としての権利や義務を持つことを、民法では「権利能力」と呼びます。この権利能力が認められるのは「出生と同時」ということになっていて、生まれていない胎児には権利能力はありません。 しかし例外があります。相続の場合です。 民法は第886条第1項で、「胎児は、相続については、すでに生まれたものとみなす」と定めています。胎児の相続能力についての規定で、「胎児にも相続権はある」としているのです。

配偶者と子 必ず相続人に

胎児の相続権の話に移る前に、相続できる人と、その優先順位について簡単におさらいしてみました。

複数の相続人がいる場合、誰がどれだけ相続するかの割合を「相続分」といい、相続分には民法の定める「法定相続分」と、遺言による「指定相続分」とがあります。 法定相続分は、遺産を相続できる人について、それぞれの相続割合を定めたもので、相続人は配偶者と、子どもや両親・兄弟姉妹など血族相続人とに分かれます。指定相続分は財産を遺す人が遺言で決めます。遺言をする人の遺志を優先させるのが原則なので、相続させる人や相続の割合にもその遺志が大きく反映されることがあります。

法定相続人の中で、配偶者…すなわち夫あるいは妻は、必ず相続人になります。この場合の配偶者は婚姻届を出している戸籍上の夫または妻に限られるので、内縁関係の人は法定相続人になれません。

配偶者のほかに相続できるのが血族相続人で、次のように相続順位が決められています。

第1順位 子 配偶者と同じく必ず相続人になります。実子だけでなく養子や胎児も含まれます。嫁いだ娘や養子に行った子、被相続人の先妻の子、後妻の子なども相続人になります。

第2順位 直系尊属(父母・祖父母など)

第3順位 兄弟姉妹 配偶者がいない場合は子だけが相続します。

第2順位と第3順位の人は上位の人がいない場合に限って相続人になれます。 なので父母は、配偶者と子がいる場合には相続人になれません。

時間差による「胎児の不利益」

前置きが長くなりました。胎児の相続の話に戻しましょう。

相続には「同時存在の原則」というのがあります。財産を相続する人は、財産を遺す人が亡くなった時に、存在(生きている)している人に限られるという大原則です。なので、その時点で亡くなっている人は、配偶者でも相続人にはなれません。この唯一の例外が「すでに生まれたものとみなす」とされる胎児なのです。

なぜ相続に限って胎児に権利能力を認めたのでしょう。 その趣旨として「胎児の時点から潜在的な相続人資格を有している」という理由が挙げられます。それに加えて、生まれているかどうかで相続権を区別すれば、わずかの時間差だけで相続権がある兄や姉と、そうでない胎児とを差別して「胎児の不利益」が生じるのを防ぐため、とされています。 確かにそうです。胎児が遺産を相続するということは、母親のおなかにいる間に父親が亡くなるという悲劇が想定されます。そんな悲劇に見舞われることを考えれば、誕生した時から波乱の人生が予想される胎児にとって、相続権は大きな支えになるはずです。 こんなことを考えると、冷たいといわれる法律にも血の通った温かみがあると思いませんか?

胎児、財産だけでなく債務も相続

胎児は、死産の場合は相続の権利を失います。生きて生まれた場合だけ、相続開始時にさかのぼって相続したと認められるのです。このため、生まれるまでは相続人が確定しないので、遺産分割の協議は胎児が生まれるまでできないことになっています。

胎児が無事に生まれて赤ちゃんとなって、やっと相続の手続きが始まります。具体的にはどんな形になるのでしょうか。お父さんの遺産を相続する場合、遺言があればそれに従います。遺言がない場合は、お母さんと兄弟姉妹、それに赤ちゃんとで法定相続することもできますが、通常は赤ちゃんを含めての「遺産分割協議」をすることになります。 赤ちゃんの法定代理人にはお母さんがなるのが普通ですが、相続の場面では赤ちゃんとお母さんとは利益が相反するので、お母さんは赤ちゃんを含め未成年の自分の子の代理人にはなれません。このような場合には利害が対立しない第三者(親戚や相続の専門家)を家庭裁判所で選任してもらうことになります。

胎児は、亡くなったお父さんに代わって祖父母の遺産を相続する代襲相続権も認められています。例えば、胎児の父親が祖父母より先に死亡しているときには祖父母の法定相続人となります。

胎児が相続するのは、権利だけとは限りません。お父さんに借金があった場合には、借金も相続することになります。このため、赤ちゃんのために「相続放棄」や「限定承認」の手続きをしてあげる必要があります。相続放棄は、残された財産と債務をともに相続せずに放棄するもの、限定承認は財産の範囲内で負債を相続するものです。こうした手続きが的確に行われないと、赤ちゃんは生まれながらにして負債を背負うという理不尽なことになってしまいます。

胎児がいる場合の相続税の申告はどうすればいいの?

相続税申告までに出生した場合

胎児が相続税申告までに出生した場合は、法定代理人が出生を知ったときから10ヶ月以内に相続税の申告をします。

相続税申告までに出生していない場合

胎児がいないものとして申告をして、出生後に更正の申告をします。

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