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えっ!父親に隠し子が・・・遺産相続の分配はどうなる?

法定相続人 2015年11月30日 閲覧数:3626

父親が亡くなった後に、突然隠し子が名乗り出て来る・・・ドラマでよくありがちなお話しですが、もしも実際に隠し子が名乗り出た場合は遺産の分割にどのような影響を与えるのでしょうか。

法定相続人と法定相続分

人が亡くなった際に相続人となれるのは「被相続人の子、直系尊属、兄弟姉妹および配偶者」となっています。子がいれば直系尊属と兄弟姉妹は相続権がありません。子がいなければ直系尊属、つまり被相続人の親が相続をすることになりますが、子も直系尊属もいない場合は被相続人の兄弟姉妹が相続します。配偶者がいる場合は上記の法定相続人と常に同順位で相続人となることが出来ます。 配偶者と子が相続人となる場合、相続財産の2分の1を配偶者が相続し、残りの2分の1を子の頭数で割ります。子が2人いれば4分の1ずつ相続することになります。

ここで言う「子」は「被相続人と血縁関係にある子」です。夫婦の間に生まれた子であれば当然血縁関係があるものと見なされます。「別れた妻(夫)との間に出来た子ども」も 同じ理屈で血縁関係にある子、ということになります。しかしいわゆる「隠し子」はそうそう単純な話しではありません。

認知

「隠し子」は法律用語では「婚外子」あるいは「非嫡出子」ということになります。つまり婚姻関係にない男女の間に生まれた子のことです。 女性が子どもを出産した時、女性が結婚していればその子どもは嫡出子ということになります。子どもの戸籍の父親の欄には女性の夫が記載され、母親の欄は当然その女性が記載されます。しかし女性が結婚していない「未婚の母」の場合、子どもの戸籍の母親の欄には女性の名前が記載されるものの、男性の欄は空欄になります。

この空欄を埋めるには、子どもの父親である男性が「この子は自分の子どもです」と申し出るしかありません。これを「認知」と言います。 認知は認知する父親の本籍地、認知される子どもの本籍地、届出人の所在地の市区町村役場に「認知届」を提出することによって行います。ただし胎児を認知する場合は母親の本籍地の市区町村役場への提出に限ります。胎児を認知するには母親の承諾が必要で、成年している子を認知する場合は子本人の承諾が必要になります。 子を認知すると父親と子の両方の戸籍に認知をしたことが記載されると同時に、子には遺産相続の権利が生じることになります。 なお、認知は遺言によってもすることが出来ますし、子やその直系卑属は裁判所に対して父や母に認知を求めて「認知の訴え」をすることも出来ます。

隠し子であっても相続分は平等

相続において、嫡出子と非嫡出子(隠し子)の間の区別はありません。以前は非嫡出子の相続分は嫡出子の相続分の半分、という決まりがありましたが、これは憲法の定める「法の下の平等」に反するとして既に廃止されています。仮に父親が3000万円の財産を遺して亡くなった場合に嫡出子が2人、非嫡出子が1人いたら、それぞれ1000万円ずつ遺産相続する権利がある、ということになります。

これは親子関係を公にされている非嫡出子であれ、公にされていない非嫡出子であれ、父親が認知している限り同じです。 そのため、夫や父親が亡くなって遺産相続の手続きをしている時にその存在を知らなかった隠し子が遺産分割を求めてきた場合、夫や父親がその隠し子を認知していて求めてきた遺産が法定相続分の範囲内に入っていれば原則として拒むことは出来ません。

別の立場から隠し子の相続問題を考えてみる

この問題を隠し子の側から見た場合、もしも父親の遺産を相続したければ父親に認知をしてもらうようにしなければなりません。ただ、前述のように認知をすると戸籍に記載されるため、父親が生きているうちは難しいかもしれません。子どもの進学などに際して戸籍謄本の提出を求められたりするので、本妻や嫡出子に隠し子の存在が発覚する可能性があるからです。生きている間の認知が難しければ、前述のように遺言書で認知をしてもらうことも出来るので、よくお願いしておきましょう。 非嫡出子の母親は、子どもの将来のことを考えるのであれば父親に子どもをいずれ認知するように働きかけた方が良いでしょう。

子どもより自分の方が先に亡くなった場合や、将来子どもが経済的に困窮したりした場合を考えると、どんな形であれ子どもの元にお金が入るルートを確保しておくと役立つことがあるかもしれないから、です。認知されていれば実子と同じだけ遺産を相続する権利がありますし、最低限の取り分である遺留分も確保出来ます。認知しなかった場合と比較して考えると、権利を行使するかどうかは別にして、認知されている場合のメリットは計り知れません。

隠し子の父親から見た場合、隠し子に確実に遺産を遺したければやはり認知をするのが確実です。認知によって生じる実子同様の親子関係は非常に強く、崩せないものだからです。 遺言による認知も難しい場合、遺言書による遺贈という方法を使って遺産を遺すことも出来ます。ただし遺言書が自筆証書遺言や秘密証書遺言だと、最悪の場合は遺言書自体が発見されないことも考えられますし、遺族が遺言書を発見しても遺棄してしまう、という可能性も考えられます。つまり遺言書という紙切れ1枚に頼るよりは、認知という法律手続きによって親子関係を作った方が確実です。

隠し子に関するまとめ

隠し子は、隠し子として名乗り出る方も、名乗り出られる方も少なからず精神的な負担を受けることになります。これは本人たちの責任ではなく、親の責任です。親は両者が受ける負担が少しでも軽くなるように、生きているうちに認知をして、家族にその経緯や自分が亡くなった後の遺産分割について話し合いをしておく、といった環境整備をしておくべきでしょう。

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