リンパ節転移ってどういうこと?

癌の進行度は、3つの要素で決められると言います。まずは癌がどのくらいの大きさになっているかということ。次は、転移の有無です。遠隔臓器に転移しているか否か、周辺のリンパ節にどれくらい転移しているかということが、問題になります。

リンパ節とは

血液が全身を循環しているのと同様に、リンパも全身を循環しています。全身の組織中の細胞と細胞の間の組織液は、毛細血管を経て90%は血管中に戻ります。しかし、残りの10%は、毛細リンパ管に入り、静脈に送られます。この循環をリンパ系と言い、リンパ系の中を通る液をリンパと言います。リンパ節は、各臓器の周りにたくさんつながっている小豆くらいの大きさの組織です。リンパ節の中には、リンパ球やマクロファージといった生体の防衛を行っている細胞が詰まっています。リンパの流れに乗ってリンパ節にはさまざまな物が流れ込みます。リンパ節に流れ込んだものは、すべてふるいにかけられます。異物に対しては、抗体がつくられたり、直接食べられたりします。異物を排除するのが、リンパ節の重要な役割です。細菌やウイルス、有害物質などが血液に入り込まないようにするのが、リンパ節の機能です。

リンパ節転移とは

転移とは、癌細胞が最初に発生したのとは異なる臓器や器官で増殖することです。血管やリンパ管に癌細胞が入り込み、血液やリンパの流れに乗って別の臓器や器官に移動して、異動先の臓器や器官で増殖することを転移と言います。リンパ節では異物を排除しようとします。癌細胞も、当然異物として排除しようとします。しかし、リンパ節で癌細胞を全滅させることができない場合があります。生き残った癌細胞がリンパ節で増殖してしまう状態を「リンパ節転移」と言います。リンパ節転移の有無は、主としてCT検査で診断されます。通常よりも大きく丸く腫れているようなら、転移していると考えて良いとされています。癌は、リンパの流れが集まるリンパ節や血液の流れが豊富な肺・肝臓・脳・骨などに転移することが多いと言われています。リンパ節は体内の異物を排除する組織だけに、リンパ節転移は、癌細胞が生体の防御力に負けない力を持ってしまっていることを表します。リンパ節転移が見られるということは、癌が進行していることを示します。

リンパ節転移が見られたら予後はどうなる??

腫瘍が大きくなればなるほど、危険度は増します。周辺の臓器や血管、神経が圧迫されてさまざまな弊害が現れます。猛烈な痛み、知覚麻痺、筋肉の萎縮などが引き起こされます。それと同じくらいに危険度が高まるのが、転移が確認されたケースです。癌細胞が最初に発生した臓器から離れたところのリンパ節にまで転移があると、一般に予後は悪くなります。ただし、リンパ節に転移したからと言って、すべての癌細胞が全身のどこにでもすぐに転移することができるというわけではありません。癌細胞が転移するには、さらにいろいろな条件が加わります。たとえば、乳癌は骨に転移しやすいと言われています。それぞれの臓器由来別に癌細胞が好む組織と好まない組織があると言われています。リンパ節転移も同様で、最初に癌細胞が発生した臓器の近くのリンパ節に留まるケースもあります。胃癌は、比較的早期のものでも、リンパ節転移を起こしていることが多いとされています。ただし、胃癌の場合、リンパ節転移は胃の近くのリンパ節に留まっていることが多く、手術によって治癒できる可能性もあると言われています。

癌の進行度を決める要素の一つ、リンパ節転移。リンパ節は、体内の異物を排除する働きを担う組織です。そのため、リンパ節転移があるというのは、癌が進行していることを表すことが多いと言えます。ただし、癌の種類によっては、最初に癌細胞が発生した臓器の近くのリンパ節に転移が留まっていることもあります。その場合は、手術によって治癒することも可能と言われています。

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