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孫に遺産相続をさせる4つの方法のメリット・デメリット

遺産相続の準備 2016年4月19日 閲覧数:1537

「どうせ遺産を継がせるなら孫にも遺産を継がせたい」、そのような希望がある方も多くいらっしゃるかと思います。実際に家を継ぐ相続人の方もすでに高齢で、孫が事実上の跡取りとなっているような場合もあるでしょう。

このページでは孫へ遺産相続を含めて遺産を渡す方法についてお伝えいたします。

孫が遺産相続をするケースを紹介

まず考えたいのが孫が遺産を相続することがあるのかという点についてです。

まず結論から申し上げますと、遺産を受け取ることができる人のことを「法定相続人」といいますが、これに孫がなることがあります。

原則的な法定相続人は誰か

基本的には第1順位が子等の直系卑属です。

子がいない場合には第2順位である被相続人の親等の直系尊属が法定相続人です。

子も親もいない場合には兄弟姉妹が法定相続人となります。

代襲相続が発生している場合には孫が相続人になる

第1順位の場合のうち、「父・子・孫」と居る場合に、先に子が亡くなってしまっている場合に直系尊属である孫が遺産を相続することになります。

孫が相続人となるケース(代襲相続)を図で説明すると

上記の図の場合、父が亡くなったときの法定相続人は『母』と『孫』となります。

なお、法定相続割合は『母』に1/2、『孫』に1/2となります。

積極的に孫に遺産相続をさせる4つの方法

上記の代襲相続のような形の子が先に亡くなることを見越して対策を考えることはあまりしないでしょう。そこで遺産を孫に受け継がせる方法をお伝えいたします。

1:養子縁組をする

方法の一つ目としては、養子縁組をして、法律上の「子」にしてしまうことが考えられます。

孫も自分の子として養子縁組をすることができますし、現実にこの方法を採る方も多数いらっしゃいます。

養子縁組には実の親との関係を残したままにしておく「普通養子縁組」と実の親との関係を完全に切り離してしまう「特別養子縁組」があります。

遺産相続対策として孫を養子縁組する場合には普通養子縁組を利用するのが一般的です。

メリット

この方法を用いることは税金対策にもなるのです。

法定相続人が増えることから、600万円分基礎控除が上がることや、遺産と認定とされる生命保険金の非課税額が相続人1人あたり500万円分が発生すること、また相続人が増えることによって、一人あたまの相続分が減ることから、税金が発生する場合には税率が下がる可能性があります。

ただし、基礎控除については、孫を何人でも養子にすればいくらでも基礎控除が上がることにはなりません。実子がいる場合には1人まで実子が居ない場合には2人まで、という規制があります。

また、税率が下がったとしても養子とされた孫には税金が2割加算がある点には注意が必要です。

孫を養子縁組をした場合の相続税がどうなるのか?を具体例を使って解説

  • 具体例)
  • 家族構成は父、母、子、子の配偶者
  • 被相続人は父
  • 父の相続財産の金額は1億5,000万円

孫を養子縁組した場合としなかった場合で相続税にどれくらい差があるか?を概算で計算します。

1.養子縁組した場合の相続税額

  • 相続人は母、子、孫(養子として)の3人となるので、基礎控除額は3,000万円+600万円×3=4,800万円
  • 相続税額は約820万円

2.養子縁組しなかった場合の相続税額

  • 相続人は母、子の2人となるので、基礎控除額は3,000万円+600万円×2=4,200万円
  • 相続税額は約920万円

養子縁組した方が、約100万円の相続税が節税できます。

この例の場合は、基礎控除額が大きくなることの方が節税額の効果が大きいので、節税となります。が、孫養子の場合は2割加算により、孫の相続税額が増加することとなります。相続財産額が大きくなると、基礎控除の減税効果よりも2割加算の増税効果が大きくなって、結果的に節税になりません。個別案件の厳密な相続税のシミュレーションは税理士にご相談されることを強くお勧めいたします。

デメリット

養子になるので孫が苗字を変えないといけなかったり(通常は同じ苗字でしょうが、苗字が違う場合には)孫が複数いる場合にはどの孫を養子にするかで不公平感が遺産相続をする当事者間で発生したりします。

2:遺言書を書いておく

孫を養子にしても節税の効果は一人までです。孫が一人ならばそれでも良いのでしょうが、複数人いる場合にはどのお孫さんと養子縁組をするかでトラブルや家族の不和が発生する可能性も無くはありません。養子縁組までしなくても相続人と同じ身分になることができる方法としては、遺言書を書いておくことで遺産を継がせることも可能です。

遺言で財産を受取ってもらう行為のことを「遺贈」といい、遺贈で財産を得る人の事を「受遺者」と呼びます。遺贈には「遺産の○割を孫に譲る」という「割合」を指定してする「包括遺贈」と、たとえば「家は孫に譲り渡す」「○○銀行の預金は孫に譲り渡す」など、特定の財産を決めてする「特定遺贈」があります。

孫にあげたい財産が決まっているような場合には特定遺贈を、決まっていない場合には包括遺贈を利用するのが一般的です。

メリット

養子縁組のように特別な手続きがいりません。

デメリット

法律上有効な遺言書を作成しておかなければ孫に相続させられないこと、専門家に依頼すると費用がかかることなどが挙げられます。

3:生前贈与を利用する

厳密な意味での「遺産相続」ではないのですが、財産の承継を孫にさせるという意味では生前贈与を利用することが考えられます。

通常110万円までが贈与税のかからない金額(基礎控除)ですが、孫への教育資金のための贈与については1,500万円まで贈与税がかからずに贈与できる特例があるため、税金対策も兼ねた財産の承継をすることができます。

教育資金贈与の詳しい情報は

の記事をご覧ください。

メリット

孫に財産を贈与することができ、その上で相続財産を減らすことができ、税金の圧縮につながります

デメリット

贈与は一度与えてしまうと取消すことができなかったり、遺留分の侵害があった場合には、遺留分減殺請求の対象になったりします。

遺留分減殺請求についての詳しい説明は

の記事をご覧ください。

4:生命保険の受取人を孫に指定する

こちらも厳密な意味での「遺産相続」ではないのですが、孫に財産を遺すという意味では、生命保険の受取人を孫に指定することで資産の移動をすることも視野に入れておきたいところです。

通常は生命保険の受取人は配偶者や子にしていることが多いと思います。配偶者が受取人となっている場合、順番から考えると配偶者が次に亡くなり、その子が亡くなり孫に生命保険金が受け継がれることになります。

相続税の基礎控除額を超えているような場合、生命保険金もみなし相続財産として課税の対象となるので、2度も課税の対象となるのと比べて、直接孫を受取人にするほうが課税の対象とされるのは1度で済みます

メリット

複数相続が発生することを考えると、手続きが1度ですむ

デメリット

  • 孫が複数居るような場合、どの孫を生命保険の受取人とすべきかで不公平感が出る可能性がある。
  • 相続税が発生するような場合には2割加算となる。

 

孫への遺産の承継はどのような方法が望ましいのか?

4つの方法にはそれぞれメリット・デメリットが存在します。

結局どの方法が望ましいかは、家族構成家族関係次第という事にもなるでしょう。

そこでいくつかのパターンでどのような方法が望ましいのか検討してみましょう。

孫が1人しかいない場合で相続税対策をしたい

相続税が発生しそうな場合で孫が一人しかいない場合には、苗字が変わってしまって日常生活に支障をきたすなどの特別な事情がなければ、養子縁組を利用してなるべく相続税の発生を抑えるべきでしょう。

この場合、孫が相続人になることで、他の法定相続人の相続分が減るので、その事に気を使って割合を変えておくような遺言書を遺しておくことが紛争予防につながるでしょう。

生命保険金の受取人の指定も孫にしておくのも考えておくべきかもしれません。

孫が複数いる場合で税金対策もしたい

前述のように、孫を養子にすることで相続税の基礎控除額を増やすことができるのは、実子が居ない場合でも2人まで、実子が居る場合には1人までと制限があります。

ですので、養子縁組のデメリットで説明したように、どの孫を養子にするのかで当事者間で争いや仲違いが発生してしまう可能性があります。

とはいえ、養子縁組で相続税対策が出来ることのメリットは受けたいものですから、不公平間がでないような話し合いをして遺言を遺しておくことがベターでしょう。

相続税対策の心配はないが孫に財産を譲りたい

税金が発生するような遺産はないものの、孫に遺産を譲りたいという希望がある場合には、養子縁組を無理にする必要はないでしょう。

この場合は生前贈与遺言書を作成して孫に遺産を承継させることが望ましいでしょう。

 

孫への遺産相続についての相談事例&相続体験談を紹介

孫にグランドピアノを相続させたいが、どうすれば良いですか? 弁護士先生の回答⇒ピアノの権利をめぐって、親族間で争いになりようであれば、遺言書を書くのが良いでしょう。

祖母が孫である私に生前贈与として、現金を振り込んでくれることになりました。この場合、税金を払うことになりますか?税理士先生の回答⇒「贈与契約書」を作成して、贈与税申告を行いましょう。年間110万円までの贈与には贈与税はかかりません。生前贈与をすることで、相続税を少なくする効果があります。お祖母さまの財産額が相続税のかからない範囲であれば、生前贈与も年間110万円までの範囲ですべきです。

祖父の面倒を見ていたお孫さんに相続させたかったが、遺言書が無いことで相続を諦めた体験談です。

孫への遺産相続方法のまとめ

このページでは、孫に遺産相続や財産を譲り渡す方法についてまとめてみました。

代襲相続が発生するような場合を除いて、孫が遺産相続をすることはない以上、孫に遺産を残したいと思った場合には何らかのアクションが必要となります。

遺産の配分をめぐって、他の相続人との感情のもつれや、法的なトラブルになる危険性もあるので、できる限り専門家に相談をしておくことが良いでしょう。

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