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相続貧乏にならないための方法

相続税対策 2015年12月4日 閲覧数:1030

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相続貧乏」という言葉があります。これは親などの身内が亡くなったことによって相続人となり、相続税の支払い等が原因で自らの財産を取り崩してしまったりして経済的な打撃を受けてしまうことを言います。平成27年1月1日に相続税法の改正が行われ、相続税は実質的に増税されます。今回の改正によって相続は事前に十分な準備をしておかないと、残された相続人が相続貧乏に陥ってしまうリスクが非常に高くなります。

1.平成27年以降、相続税はこんなにも高くなる

平成27年の相続税法の改正で最も影響が大きいと思われるのが「基礎控除額の4割削減」です。

どういうことが、実際に例を挙げてご説明します。 例えば妻と2人の子どもを残して亡くなった男性の遺した遺産が総額で1億円あったとします。この場合、平成26年中であれば「5000万円+1000万円×法定相続人の数」で導き出される金額までは基礎控除の枠内になるので、8000万円までは相続税が掛からない、ということになります。つまり残りの2000万円に対してのみ相続税を支払えば良いわけです。

これが平成27年1月1日以降ですと、基礎控除の限度額が「3000万円+600万円×法定相続人の数」に改正されます。上記の例ですと基礎控除の額は4800万円になります。5200万円に対して相続税を支払う必要があります。 実際の税額を計算してみましょう。法定相続人である妻子は妻が2分の1、子が4分の1ずつを相続する権利があります。 平成26年中であれば基礎控除額を差し引いた2000万円に対して計算をしますが、妻は2分の1なので1000万円を相続します。1000万円以下の相続税の税率は10%、控除額がゼロなので100万円が相続税の金額です。

子は4分の1ずつなので500万円ずつになります。同じく相続税の税率は10%、控除額がゼロなので50万円ずつが相続税の金額です。ただし配偶者は「配偶者の税額軽減措置」という制度がありますので、相続財産が1億6000万円以下の場合、または法定相続分を相続した場合の相続税負担はゼロになります。 平成27年1月1日以降であれば基礎控除額を差し引いた5200万円に対して計算をします。

妻は2分の1の2600万円ですが、1000万円超から3000万円以下の税率は15%で控除額が50万円なので、相続税は382万5000円です。しかしこちらも配偶者の税額軽減措置が適用されるので最終的にはゼロです。

子は4分の1ずつ、つまり1300万円ずつ相続することになります。税率は同じく15%、控除額が50万円なので187万5000円ずつの相続税を支払う必要があります。

つまり平成26年中であれば子どもが50万円ずつの100万円という相続税額になりますが、平成27年1月1日以降は187万5000円ずつの375万円が相続税額ということになります。実に3倍以上の開きです。 187万5000円なり、375万円なりを払うといわゆる「相続貧乏」になってしまうかどうかは人それぞれですが、相続税法の改正によって税額が跳ね上がることはお分かり頂けたと思います。

2.相続貧乏にならないために~もしも相続税対策を生前から行っていたらどうなるか

この1億円の財産を遺して亡くなった人が、もしも相続税対策をしていたらどうなっていたかをシミュレーションしてみましょう。

相続税対策として最もポピュラーなものは「相続財産を圧縮してしまうこと」、つまり「生きているうちに少しずつ財産を妻や子に移転してしまうこと」です。これを生前贈与と言います。 生前贈与は1人あたり年間110万円までは非課税です。法定相続人が妻と2人の子であるなら、この3人に年間110万円ずつ贈与していれば330万円が非課税のまま移転出来ます。これを10年間継続すれば3300万円になります。 1億円のうち3300万円を贈与してから亡くなった場合の相続税の支払いをシミュレーションしてみましょう。相続財産の合計は1億円-3300万円の6700万円、平成27年1月1日以降であれば基礎控除額は4800万円ですから、差し引き1900万円が課税対象となります。妻は半分の950万円を相続しますが、最終的には配偶者の税額軽減措置が適用されるので相続税はゼロになります。子は475万円ずつを相続することになりますが、1000万円以下の相続の際に掛かる税率は10%なので47万5000円ずつの95万円を相続税として支払うことになります。

生前贈与をしていなければ子が払う相続税の合計は375万円、生前贈与をしていれば95万円です。実に4倍弱の開きがあります。 最終的に子1人あたりが受け取った財産は、生前贈与を受けていない場合は遺産分割時の1300万円から相続税187万5000円を差し引いた1112万5000円です。それに対して生前贈与を受けていた場合は110万円×10年の1100万円と、遺産分割時の475万円から相続税47万5000円を差し引いた427万5000円の合計、1527万5000円です。生前贈与をしていた場合の方が子1人あたり415万円多く遺してあげることが出来るわけです。2人合計で830万円です。

いかに計画的な生前贈与がいかに大事か、ということです。生前贈与という制度を知っているか知らないか、知っていても実行に移すか移さないかでこれらけの差が出るわけです。「情報収集能力」と「行動力」の有無は相続貧乏になるかならないかを分けるポイントとなります。 注意をして頂きたいのは、実際のケースでは相続財産の多くが土地や不動産であるということです。上記の生前贈与をしていない場合で「相続税が187万5000円掛かっても1125万5000円の財産を相続出来るならいいや」と思っても、その財産が亡くなった父親も含めた家族が同居していた家と、その家が建っている土地だとしたらどうなるでしょうか。相続税を支払うために土地や建物を処分するというのもそうそう簡単には出来ないでしょうし、実際上は貯金から相続税を支払っただけで生活は何も変わらない、ということになります。

3.相続貧乏を避けるために~生命保険を活用するという手もある

例えば上記の例で亡くなった男性が、「契約者が自分」「被保険者も自分」「死亡時の保険金の受取人は妻」という内容で生命保険を契約していたとします。この場合、保険会社から支払われる保険金のうち「500万円×法定相続人の数」までは相続税が非課税となります。つまり1500万円までは非課税となる、ということになります。 保険金を支払うのは1回のみで、支払った保険料がほぼそのまま死亡時に保険金として戻ってくる、という「一時払い終身保険」は生命保険と違って高齢でも入れるものが多いです。これを上手に活用すれば、1500万円までであればそっくりそのまま非課税で妻や子に財産を移転することが出来るわけです。

4.相続貧乏に関するまとめ

相続貧乏になる人とならない人の差は、相続という問題に対してどれだけ高い関心を持っているか、という点だと思います。相続や相続税を巡る環境は年々変化しています。最新の情報をキャッチしながら自らの財産状況や家族状況に合わせてどんな選択肢を取るのがベストなのかを常に考える必要があります。 また、相続は「相続する側」だけではなく「相続をさせる側」がいてこそ初めて成立します。つまり自分だけが相続貧乏にならないようにあれこれ考えていても、財産を遺してくれる方が参加してくれなければ全く意味がないわけです。そういう意味では家族で常日頃から財産の承継について風通しよく話せるようにしておくべきでしょう。

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