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「7割もの相続税は高すぎまっせ」お笑い吉本興業の創始者 

ニュース・コラム 2016年1月12日 閲覧数:237
テレビや寄席でお笑い界を席巻する吉本興業。その創始者である吉本家にまつわる遺産相続と、2015年に起きた相続税申告漏れについて、解説します。

吉本興業の成り立ちと創業家

吉本興業は、1912年に吉本吉兵衛とせいの夫婦が、大阪天満の第二文芸館の経営権を取得して創業しました。
1924年に吉兵衛は逝去。吉本せいが経営の腕をふるうことになります。
現在に至るまで続くその発展の礎は、吉本せいと、弟の林正之助・林弘高が築いたと言われています。
1948年には、現在の吉本興業株式会社となり、吉本せいが会長、林正之助が社長に就任し、事業の実権は、林正之助が握ることになりました。
1963年に社長職を退くも、1970年に社長に復帰、また離れ、そして最後は1986年から1991年に亡くなるまで社長を務めていました。
現在は創業家でない吉野伊佐男の手に渡り、お笑いと言えば吉本興業というような圧倒的なブランドを確立されています。
 

林正之助の相続

さて、吉本興業を精力的に大きくしてきた林正之助の遺産はいくらだったのでしょうか。
総額48億円と言われ、株などの有価証券が大半の41億円を占めていました。
 
1991年当時は、相続税の最高税率は70%でした。
つまり、相続税は32億円にものぼりました。
相続人の一人であり、林正之助の後を継いだ娘婿の林裕章は、相続税にこう嘆きました。
「株は吉本関連株がほとんどで、おやじ(義父)は、家を売っても株は売るなといっていた。分割でぼちぼち払っていくつもり。それにしても7割もの相続税は高すぎまっせ」
 
現在は、2015年の改正で最高税率は55%となっています。
遺産総額48億円を現在の税率で計算しても、相続税は26億円にもなります。
また、相続人である林裕章は、林正之助の娘である林マサの夫で、婿という立場です。
詳細は明らかではないですが、婿が相続人になるには、養子になるか、遺言に相続人とすることを記す必要があります。
 
相続の上で、どちらかの対策を行ったのでしょう。
林正之助が、林裕章に吉本興業を託した現れであるともいえます。
 
相続税は原則、現金で一括納付することになっています。
ただし、要件を満たせば、延納することもでき、林正之助の相続人は分割で納付したといわれています。
なぜなら、相続税の金額が莫大であり、相続人である裕章の言葉にもあるように、遺産の大半となる株を売却せず、現金化していないからです。
株を売却しない姿勢は、吉本興業の支配権を維持しようという林一族の意思が感じられます。
 

林マサの相続税申告漏れ事件

創業家である林家に関して、2015年4月にこんな報道が出ました。
 
「吉本興業の創業者一族の女性で、2009年に死去した林マサ氏(当時65)の長男が大阪国税局の税務調査を受け、相続財産約3億1千万円の申告漏れを指摘されたことがわかった。亡くなる数カ月前、マンション売買や借金をめぐって不自然なやりとりがあり、遺産を少なく申告したと判断されたという。相続税の追徴税額は約9千万円で、全額納付したとみられる。」(朝日新聞2015年4月6日)
 
注目したいのは、相続税の申告時期から申告漏れの指摘までのかなりの期間があることです。
2009年に死去した林マサ氏の遺産相続に対する相続税の申告期限は、2010年8月です。
なぜなら、相続税の申告期限は、被相続人(林マサさん)の死亡から10か月以内のためです。
 
そして、申告漏れの指摘に関する相続税の税務調査は2015年3月で終了しており、約4年半もの歳月をかけています。
相続税の時効は5年ですから、国税庁もかなり慎重に税務調査を行ったといえます。
また、この相続の件は、被相続人(林マサさん)と同族会社との間でかなり、複雑な取引が行われています。
このやりとりの実態をつかむのに国税庁も、かなりの時間を要したと言えます。
 
国税庁は、相続対策のために経済的な合理性がない取引を行っている点を指摘しています。
具体的には、同族会社からなぜ、わざわざ借入を行うのか、また資金を借り入れた実態があったのかということです。
 

まとめ

吉本興業の創業家の林一族の相続には、さまざまな課題があったといえます。
支配を継続したいという思いが強く、株式を売却できないことから、林正之助さんの遺産相続に対する相続税の負担には苦しんだのではないでしょうか。
また、林マサさんの遺産相続対策は、総相続税を逃れるためのテクニックに走ったといえます。
相続税の対策は、テクニックに走らないようにするために、相続の直前で行うのではなく、被相続人が元気なときに、事業承継の問題も計画的に行うべきであるといえます。
 
 
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