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波平さんが大変だ!磯野家の相続税を考えてみる

相続税の申告 2015年12月4日 閲覧数:5575

毎週日曜日の18時半から放送されているテレビアニメ「サザエさん」。日本人なら誰でも1度は見たことのあるこのアニメの磯野家を通して相続税の問題について考えてみたいと思います。

1.アニメ「サザエさん」から考える磯野家の相続税の問題

まずは「サザエさん」の主人公であるサザエさん一家について簡単に復習しておきましょう。

この一家の「長」は磯野波平、54歳のサラリーマンです。
その妻は磯野フネ、53歳。
波平とフネの間に出来た子どもは3人いて、長女はこのアニメの主人公であるフグ田(旧姓磯野)サザエ、24歳の専業主婦です。
長男は磯野カツオ、11歳の小学校5年生、次女は磯野ワカメ、9歳の小学校3年生です。
そしてサザエの夫のフグ田マスオ、32歳のサラリーマン、サザエとマスオの間に出来た子どものフグ田タラオ、3歳。
以上の2世帯7人がサザエさん一家の構成です。

もしも波平が亡くなった場合、法定相続人は配偶者であるフネ、子であるサザエ、カツオ、ワカメの4人になります。

2.磯野波平の相続財産を計算してみる

サザエさん一家が暮らしている「あさひが丘駅」周辺は東京都世田谷区桜新町ということになっています。

原作のマンガやアニメの中で磯野家の住所が「東京都世田谷区新町」(現在の桜新町)と描写されることが何度もある上に、この場所は現在サザエさんの原作者である長谷川町子氏の美術館(長谷川町子美術館)があり、かつてはサザエさんの出版元「姉妹社」があったことからも、磯野家は世田谷区桜新町、と考えて良いでしょう。
仮に磯野家を長谷川町子美術館のある「東京都世田谷区桜新町1丁目30-6」と仮定すると、この地番の土地を相続する際に評価の元となる路線価は1平米あたり45万円程度です。

問題は磯野家の敷地が何平米あるか、ですが、これは間取りを元に様々な人が計算したものを総合すると概ね300平米程度(約90坪)という説が有力です。

となると、土地は45万円×300平米=1億3500万円という評価額になります。
ただし相続税の計算の際には「小規模宅地等の評価減」という特例があり、被相続人等の居住の用に供されていた宅地等は240平米を限度に評価を80%減じることが出来ます。

 

つまり45万円×240平米×0.2=2160万円、45万円×60平米=2700万円、2160万円+2700万円=4860万円という金額が相続の際の実質的な土地の評価額です。
もちろん建物の固定資産税評価額が上乗せされることも忘れてはいけませんが、建ててからかなりの年数が経っていることが想像され、その評価はそれほど高くはないでしょう。

 

亡くなった人が一般的なサラリーマンだった場合、普通は居住用の土地や建物が1番大きな財産となります。これにプラスして退職金や貯蓄等の現金資産、株や国債といった金融資産、金などの現物資産が加わって相続財産となります。

土地建物以外の財産を波平がどれだけ所有しているかはわかりませんが、仮に定年退職後に亡くなったとすると2000万円から2500万円程度の退職金は受け取っているものと考えられ、債務の状況にもよりますが、そこそこの財産を遺して亡くなることが予想されます。

3.波平の相続財産の法定相続人と基礎控除額

相続税の基礎控除は「5000万円+1000万円×法定相続人の数」なので、磯野家の場合は相続財産の価額の合計が9000万円までであれば相続税はかかりません。平成27年1月1日以降の相続税の基礎控除は「3000万円+600万円×法定相続人の数」となるので5400万円となります。

波平が平成27年の相続税法改正以後に亡くなった場合、基礎控除の枠5400万円に対して土地の評価額が4860万円なので残された枠は540万円しかありません。現金での貯蓄等がこの金額以上の場合、確実に相続税が発生してしまう、ということになります。

実は今まで、日本で発生した相続のうち相続税を納める必要のある相続は全体の5%程度しかありませんでした。95%以上の相続が相続財産の価額の合計が基礎控除の枠内に収まっていたり、その他の様々な特例等の恩恵を受けていたからです。しかし平成27年の相続税法改正で相続税を納める必要のある相続が増えると言われています。つまり今まで以上に多くの人が相続税を納める必要が出てきます。

相続税を支払うことになるほどの財産を持っていない、ということで、生前に特に相続税対策を立てていない人が多いですが、これからは特に資産家でない人でも中長期的に相続税対策を立てていかないと、残された遺族が思わぬ相続税を負担することになったり、そのために財産を切り売りしなければいけなくなったりしてしまいます。

そしてこれは東京23区を中心とした首都圏に住む人ほど十分に考えておく必要があります。何故なら磯野家のように土地の評価額がその他の地域に比べて格段に高くなるからです。しかも2020年の東京オリンピック開催を控えて東京の地価は全体的に上がっています。

4.磯野家が採るべき相続税対策

もっとも手っ取り早いのが孫のタラちゃんと波平が養子縁組をして、タラちゃんを波平が亡くなった際の法定相続人にしてしまうことです。すると基礎控除額が5400万円から6000万円になります。

マスオを養子にすることも出来ますが、被相続人に実子がいる場合養子は1人までしか法定相続人に加えることが出来ません。つまりタラちゃんとマスオを両方養子にしても、法定相続人に出来るのはどちらか1人です。マスオを法定相続人にしても、そのうちマスオからタラちゃんへの相続が発生することが予想され、この場合相続税を2回支払わなければいけないことになります。だったら最初から波平の法定相続人にタラちゃんを加えておいた方が得なわけです。

更に相続財産の合計価額を少しでも減らすために生前贈与を行っていきます。贈与の際も贈与税は掛かりますが、年間110万円までは基礎控除額として認められており非課税です。贈与は誰に対して行ってもよいので、波平はマスオを含めた自分以外の全ての家族に年間110万円ずつ贈与を行うと良いでしょう。つまり6人に対して660万円の財産を非課税で移転させることが出来ます。これを例えば定年退職してから10年続ければ6600万円という金額になります。

また「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」という制度を使うと、30歳未満の孫やひ孫等の教育資金としてであれば一括して1500万円までの贈与が非課税となります。これは信託銀行の教育資金贈与信託を利用する形となり、1500万円を信託銀行に預け入れ、孫、ひ孫等が教育資金が必要になった際に信託銀行へ払い出しを請求する、という流れになります。この制度を活用することによって波平はタラちゃんに教育資金を遺してあげることが出来る上に、フグ田家の家計を間接的に助けることにも繋がります。

参考記事について

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