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配偶者控除が廃止!?専業主婦への影響を解説

ニュース・コラム 2016年5月2日 閲覧数:12599

制度改正の流れの中で大きな話題となったのが、配偶者控除の廃止。発端は2014年政府税制調査会の発言でした。でも、今後どうなっていくのかについてはいまだに明らかにされていない状況です。これまであった配偶者控除とはどんなものだったのか、廃止された場合の家庭への影響はどれだけか。わかりにくいけれど、とっても気になる配偶者控除廃止について見ていきましょう。

配偶者控除とは?

夫の被扶養者となっている奥さんが働きに出る場合に、収入を「年間103万円以内」にするという話を良く聞きます。この103万円とはどこから出てきた金額なのでしょうか。

配偶者控除というのは、扶養者である夫が配偶者の収入に関して、38万円の控除を受けることができる制度です。(高齢者・障害者以外の場合)

配偶者控除の対象となるのは、配偶者の年間所得が38万円以下の場合です。この38万円以下というのは、パート収入から給与所得控除65万円が差し引かれたものを指します。

つまり、103万円というのは奥さんがパート収入を得ていることを前提とした際の、夫が控除を受けられる上限ということになります。税法に記載されている金額ということではありません。

配偶者控除が必要ない、と言われている2つの理由

既婚女性のライフスタイルの変化

配偶者控除廃止の大きな理由としては、2つほど挙げられます。ひとつは、既婚女性のライフスタイルの変化です。配偶者控除はもともと、専業主婦や家庭に入った後パートで働く主婦を想定して策定されています。

しかし結婚後もそれまでと同様の仕事を続け、フルタイムで働く女性が増加している現在、103万円という控除額の枠は働く意欲の抑止につながりかねないといわれるようになってきました。

少子高齢化で労働力が不足している時代にあって、労働時間や収入金額を気にせず女性にも働いてもらわなければ、国として成り立たなくなるという懸念があるのでしょう。

扶養外で働く女性との不公平の是正

また現行の制度では、妻が103万以下の給与収入である場合、夫が38万の基礎控除を受けた上、本人も38万の配偶者控除を受けるという二重控除になっています。

妻が扶養外で働く家庭との不公平感が、配偶者控除廃止によって是正されるという見方が、もうひとつの理由となっています。

配偶者控除がもしなくなったら・・・どのぐらい影響がある?

所得税と住民税が5万~20万程度負担増

現在の配偶者控除制度では所得税は38万円ですが、住民税の控除では33万円です。廃止された場合、増税額はこれらの控除に税率をかけた金額ということになります。

所得税の税率は、収入により5%~45%。住民税は一律10%です。年間で5.2万(38×5%+33×10%)から20.4万(38×45%+33×10%)も現状より負担が増えることになります。

具体的な年収別では、次のような増税になります。

夫の年収

廃止後の増税額

300万円

5万2400円

500万円

7万1000円

700万円

10万4500円

1000万円

10万9000円

これだけ見ると、非常に大きな増税となり、家計への負担は相当なものです。103万円の枠がなくなったからといっても、妻の収入をいきなり増やすことのできる家庭はまれでしょう。

平均で見ると、各家庭でひと月あたり4,000~7,000円の負担が増えることになります。収入を増やす方法を考えるのか、使うお金を削るのか、頭の痛い問題となりそうです。

配偶者控除の廃止とともに新たな控除の検討も

しかし、今回検討されている配偶者控除の廃止は、単なる増税案ではありません。そのため、家庭負担をできるだけ抑えるため、代替案ともいうべき控除の導入もあわせて協議中のようです。

夫婦世帯に対する控除や、子育て支援策など、さまざまな方向が考えられますが、配偶者控除廃止については大きな反発も予測されます。そのため、実質的な大増税のイメージにならないような策が、練られているのではないでしょうか。

社会保険も加入負担増!!

2016年10月からは、社会保険加入加入の範囲が拡大

配偶者控除とともにセットで語られることが多いのが、社会保険の被扶養です。現行では、130万円以下の収入で、夫の社会保険の扶養となることができています。控除枠とあわせて考えれば、103万円で問題はなかったわけですね。

ところが、平成28年10月からはパートなどの短時間労働者の厚生年金適用の基準が拡大されます。106万円を超えると基本的には社会保険に加入しなければならない、というのがこの制度の枠組です。

具体的な例をあげると、時給900円で9時から16時まで、週4日のパートで働いているのであれば月給が92,000円、雇用保険料として500円がかかります。年収は約110万円で控除内・夫の健康保険に入るため他に負担はありません。

制度改正後は、健康保険料4,000円、厚生年金保険料9,000円が加算され、40歳以上ではさらに介護保険料1,000円が追加加算となります。結果、手取りは現在より14,000円少ない月額77,500円になります。

社会保険の被扶養者のままでいたいのであれば、働く時間を減らして106万円以下の収入にする必要があります。

逆に収入が欲しいのであれば、保険料を払ってでも手取りが得られるように働く時間を増やす必要が出てくるのです。

改正後の賢い働き方は"妻の収入を上げる"こと!

160万円超えのステップアップがポイントに

配偶者控除の廃止、社会保険への加入といった実質的な世帯収入の減少を食い止めるためには”妻側の年収アップ”という手段がもっとも確実です。

各種の負担を手取りが上回る基準となるのが年収160万円からです。配偶者控除がなくなり、社会保険の扶養から外れても、これまで以上の家庭収入が得られます。

パート勤務者の社会保険の加入拡大については決定がなされていますが、配偶者控除の廃止はまだ猶予があります。今のうちにパートの仕事を探す、あるいは給与面で有利になる資格やスキルを身につけるなどの対策が必要となるでしょう。

専業主婦の家庭には、配偶者控除を失くしても余裕があると見なされ、パート勤務者には時間や日数の拡大を求められる。家庭に対しては大きな決断を迫られる時期が押し寄せてきます。

まとめ

このページでは、配偶者控除とはどのようなものかと、それが無くなる理由、その結果家計にどのような影響があるか?、新しい税制のもとではどのような働き方が効率的であるかについて見てきました。

制度の変革について良く理解し、生活を守るために賢く働く方法を家族と話し合っておかなければなりません。「その時」になって嘆くことの無いように、準備を始めましょう。

 

 

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