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相続が3代続くと財産はなくなる、は本当?

相続税対策 2015年12月4日 閲覧数:1654
相続の話をしているとよく出てくるエピソードの1つに「相続が3代続くと財産はなくなる」というものがあります。これは果たして真実なのでしょうか。

そもそも日本の相続税は高い

相続税の最高税率は平成26年現在は50%です。これは3億円超の遺産に対して課税される税率です。平成27年から6億円超の遺産に対しては55%の税率が課税されることになっています。

50%や55%が高い、と思う人もいるでしょうが、実は10年ちょっと前の平成14年までの最高税率は70%でしたので、これでも下がった方です。

世界的に見ると、フランスやドイツがそれぞれ40%、50%と日本と同じくらいの税率をかけていますが、イタリアやスイス、スウェーデン、オーストラリアなどはすでに相続税を廃止しています。その他の国も相続税廃止に向けて動いている国は多く、これは世界的な傾向のようです。

他の税制との兼ね合いもあるので一概に相続税がない方が良くて、あると悪い、ということにはなりませんが、日本の相続税の税率は高い方であると考えてよいでしょう。

相続税の税率が高いということは、財産をそっくりそのまま次世代へ承継することが難しいということにつながります。

日本ではかつて比較的大きな家が立ち並ぶ住宅街が、軒並み小さな家ばかりの街並みになってしまうという現象があちこちで見られています。これは相続税を払えずに土地を切り売りするケースが多いからです。結果として古き良き街並みが次々と壊され、文化的な継続性の点からも危惧する声が多く聞かれます。
 

実際に計算してみる

例えばここに5億円の評価の土地を持つ家があったとして、この家が3代遺産相続を繰り返したらどうなるかを見てみましょう。

計算を単純化するために「相続人は1人」「相続税対策は一切しない」「控除額は考慮しない」という前提です。

5億円ということは50%の相続税が課税されますので、息子の代へ相続される時は2億5,000万の価値になってしまいます。

孫の代へ相続されるときは2億5,000万に対して45%の相続税が課税されますので、1億3,750万円になります。

ひ孫の代は1億3,750万円に 40%の税率なので8,250万円です。

3回相続が続くと 5億円が8,250万円になってしまいます。実に8割近くの財産が消えてなくなる計算になります。

 

結論は…

「3代続くと財産はなくなる」というのは、「比較的裕福な家にとっては当てはまるが、一般的な庶民の家ではそれほどでもない」ということになると思います。

そもそも相続税は「相続財産が多ければ税率も高くなる」という累進課税制度を採っています。

3代相続が繰り返される間、常に高い税率が課せられれば財産が大幅に目減りしていきます。

逆に相続財産が比較的小さく低い税率で相続が繰り返された場合、財産は目減りするもののその割合は小さくて済みます。

相続税がこのような仕組みになっているのは「富の再分配」という基本的な思想が根底にあるからです。

富の再分配を行うために相続税には「所得税の補完機能」と「富の集中排除機能」の2つの機能が備わっています。

所得税も相続税同様に累進課税制度を採用していますが、「相続という形で多額の財産を受け取る場合も公平になるようにたくさん税金を納めて下さい」というのが「所得税の補完機能」です。

「富の集中排除機能」は「お金持ちの家が代々ずっとお金持ちでいるのも、貧しい家が代々ずっと貧しい家でいるのも不公平である」という発想から、お金が集中しているところには多額の税金を課し、そうでないところにはそれなりの税金で済ませ、なるべく世の中に公平に富が行き渡るようにしよう、ということです。こちらも所得税と同様の考え方と言えるでしょう。

その結果として日本は時には「社会主義的民主主義」と揶揄されることもある、世界でも有数の「富の再分配に成功した総中流国家」になったわけです。これには功罪両面があるわけですが、全ては歴史によって評価されることでしょう。
 

財産を少しでも多く次世代に遺すためには

少々話が逸れましたが、何だかんだと言っても相続税は少なくて済むものなら少なく済ませたいもので、より多くの財産を子どもや孫に遺したい、と思うのが全ての人の偽らざる気持ちです。

そのために必要なことは「常に最新の税制の動向を把握しながら中長期的な視点で相続税対策を行う」ということに他なりません。

その場凌ぎの対策ではあまり意味がありません。10年、20年というスパンで効果的な財産の移転を考えていきましょう。1人で行うのは限界がありますので、適宜税理士や弁護士、ファイナンシャル・プランナーといった専門家の手も借りながら進めていくと良いでしょう。
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