もし葬儀で挨拶・スピーチをすることになったら?文例集

葬儀に出席する際、喪主や喪家から「葬儀でぜひとも弔辞を述べて欲しい」「出棺の時に喪家代表として挨拶をして欲しい」「会葬者代表でスピーチをして欲しい」などと依頼されることがあります。そこで今回は葬儀で弔辞や挨拶、スピーチを頼まれた場合の文例を考えてみました。

葬儀における弔辞や挨拶、スピーチとは

弔辞

   

一般的に葬儀で弔辞を述べる場面があるのは社葬や合同葬といったような比較的大規模な葬儀です。友人代表、社員代表、取引先代表などが喪主は葬儀委員長から頼まれて弔辞を述べることになります。家族が行う葬儀で弔辞を述べる場面はあまりありませんが、遺族が故人と特別親しかった友人等に「ぜひ」と依頼するケースもなくはありません。弔辞は文字通り故人に送る弔いの言葉であり、自分と故人の関連性を考慮し、思い出やエピソードなどを中心にまとめるとよいでしょう。

遺族として挨拶をする場合

喪主、あるいは遺族や親族の代表者が会葬者に対して挨拶をすることがあります。挨拶をする場面は告別式、あるいはその後の出棺式の時になることが多いです。直前に家族や親族を亡くしているという状態で冷静に挨拶をするのはとても難しいことだと思います。大事なのは葬儀に参列していただいたこと、故人が生前お世話になったことへの感謝の気持ちを伝えることです。

会葬者として挨拶をする場合

遺族以外の会葬者が挨拶をする場面として考えられるのは、精進落としの席での献杯の際などがあります。親族の中の年長者や最も親しかった友人、会社の上司などが喪主に依頼されることが多いようです。遺族へどのような言葉をかければよいのか悩むところですが、故人を悼む気持ちと遺族の心身を気遣う気持ちを中心にして故人との思い出も挟みつつ、出来るだけ手短にすませるとよいでしょう。

弔辞の文例

故人が友人の場合

故○○さんの霊前に、謹んでお別れの言葉を申し上げます。
あなたとはつい先日も楽しく語り合ったばかりなのに、今あなたは遺影となって私の目の前にいます。あなたの急逝の報せを受け、私たち友人一同は大きな絶望感に襲われ、言葉もなくただただ立ちすくんでしまいました。
今こうして目を閉じれば、春はお花見、夏は海水浴やバーベキュー、秋は山登り、冬はスキーにスノーボードと、あなたと一緒に一年中あちらこちらと駆け巡った思い出がよみがえり、尽きぬ思いで一杯です。
   あなたと私は○○社の同期入社であり、入社後に配属された部署も一緒だったことから兄弟同然の仲となり、以来約○十年の長きに渡って公私共に親しくお付き合いをさせていただきました。その間お互いに公私共に人生の荒波に揉まれ、時には挫折しそうになることもありましたが、あなたと共に支え合いながら生きてきたこの○十年間は、その全てが私にとって良き思い出です。時には激しく口論をしたりつかみ合いの喧嘩すらしたこともありましたが、今となってはもうそれすらも出来ないのかと思うと誠に残念でなりません。
       ○○さん、あなたはいつまでも私の心の中に生き続けます。どうか安らかにお休み下さい。

故人が取引先の社長の場合

株式会社○○、○○社長のご霊前に対しまして、取引先を代表して謹んでお別れのご挨拶を申し上げます。
昨年来、かねてより○○社長のご体調が優れないとのお噂は伺っておりましたが、あまりにも早く訪れました突然のお別れに大変驚愕して言葉もなく、非常に残念な思いで一杯です。
○○社長はその温厚なお人柄と人並み外れた行動力とリーダーシップで、我が業界中にその名を轟かせておりました。私が初めてお目にかかったのはもう○十年も前のことでしたが、常に「人生の師」としてその大きなお背中を追いかけ続けてきた日々のように思えます。
近年はお会いする機会も以前に比べると少なくなっていましたが、業界の会合や慰安旅行でお目にかかった折には、釣りにゴルフ、読書に旅行と幅広い趣味のお話しなどを伺い、○○社長の深い人間性の一面に触れることが出来大変感服致しておりました。
○○社創立以来○十年、会社の発展のため粉骨砕身されてきて、まさにこれから業界の頂点を極めんというこの時期に病魔に倒れられたことは、誠に残念で申し上げる言葉も浮かびません。○○社長の志は、残された○○社の社員の皆様が必ず受け継いで下さると固く信じ、私たち取引先一同も○○社への全力でのご協力を皆で誓っております。
○○社長、どうかご安心なさって安らかにお眠り下さい。長い間本当にお疲れ様でした。今ここに深く哀悼の意を表し、謹んで弔辞と致します。

遺族の挨拶の文例

 

一般的な喪主の挨拶

   

遺族を代表致しまして、皆さまにひと言ご挨拶を申し上げます。
本日はご多忙中にも関わらず、故○○のためにご会葬、お焼香を賜りまして誠にありがとうございました。皆様のお蔭をもちまして、昨日の通夜、本日の葬儀・告別式を滞りなく済ませることが出来まして、ここに出棺の運びとなりました。
故○○の生前は皆様方のひとかたならぬご厚誼にあずかると共に、今こうして最後のお見送りまでしていただけますことは、故人もさぞかし皆様のご厚情に感謝申し上げていることと思います。
なお、残されました遺族に対しましても故人の生前同様皆様にご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、ご挨拶に代えさせていただきます。
改めましてこの度は誠にありがとうございました。
なお、残されました○○と○○に対しましても今後とも亡き○○の生前と同様にご指導を賜りますようお願い申し上げまして、お礼のご挨拶とさせていただきます。

喪主が子の場合の挨拶

故○○の長男の○○でございます。遺族を代表致しまして、皆様にひと言ご挨拶をさせていただきます。
本日はあいにくの雨でお足元が悪い中、ご多忙にもかかわらず亡き父のためにご会葬、お焼香を賜りまして本当にありがとうございました。
ご存じのように父は若い頃から仕事の鬼でございまして、私がこの歳になるまでもあまりゆっくりと話しをしたこともなかったように思います。「子は親の背中を見て学べ」、これが父の唯一の教えだったのかもしれません。若い頃はそんな父に反発を覚えることもありましたが、私も社会に出て働き、結婚して人の親になるにつけ、ただ黙々と文句を言わずに働き続けた父の偉大さ、そしてそのことを身をもって教えてくれた父の優しさに気づきました。
昨日の通夜、そして今日の葬儀・告別式とこれほど多くの方々が父のためにお集まりいただいたのを見まして、父の生き様を垣間見たような気が致します。生前の父に対する皆様のご厚誼、そしてご厚情に対して厚く御礼を申し上げる次第です。
残された私たちに対しましても父の生前同様ご指導を賜りたくお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。

会葬者の挨拶の文例

 

精進落としでの献杯の挨拶

   

ただいまご紹介をいただきました、故人の甥の○○と申します。
○○おじさんには、小さい頃お宅に遊びに行った折りには色々な場所に連れて行ってもらいました。自転車の後ろに乗せてもらって山へかぶと虫を捕りに行ったり、川へ魚を釣りに行ったり、広場でキャッチボールをしたり・・・1つ1つが目を閉じれば鮮明に思い出されます。私が大人になってからはお会いする機会も少なくなっておりましたが、この度の突然の訃報に接し、なぜお元気なうちにお目にかかっておかなかったのか、と非常に残念でなりません。
まだまだ思い出話しはつきませんが、ここで献杯をさせていただきたいと思います。皆様グラスのご準備はよろしいでしょうか。それでは献杯を致します。故人を偲んでご唱和下さい。献杯。

まとめ

葬儀で弔辞や挨拶、スピーチを頼まれると「どうたらよいか困ってしまう」というのが本音だと思います。しかし必要以上に恐れることはありません。「なぜ自分が頼まれたのか」「遺族は自分にどういう挨拶を期待しているのか」を考えれば話しの方向性は自ずと決まってきます。あとはそこに故人に対する思いや遺族への気遣いの言葉を織り交ぜれば、自然と素敵な挨拶文になるはずです。

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