エンディングノートで葬儀の希望を伝えよう

自らの人生の終わり方、そして終わった後のことについて考える「終活」がブームとなって久しいですが、そんな中で1つの商品が登場し大きな人気を集めています。それが「エンディングノート」です。
 

エンディングノートとは 

必ず来る「死」に備えるためのノート

エンディングノートとは、誰でも必ず迎える「死」に備えて自分自身の希望や考え方や残されることになる家族へ対してさまざまな情報を記しておくためのノートです。
遺言書ほど堅苦しくなく必要以上に死を意識することもなく、気軽な気持ちで書けることや、今までこのような事柄をまとめておくための適当なものが存在しなかったことから終活ブームの波にも乗って人気を集めています。
 

亡くなり方や葬儀の仕方について自分の希望を伝えるために

エンディングノートの活用方法には、亡くなり方や葬儀の仕方について自分の希望をはっきりと表しておく、ということがあります。
死に方とは、生命の危機にさらされたときに延命のための治療を望むかどうかや、亡くなった後に臓器移植や角膜移植、医療技術発展のための献体を希望するかどうか、といった事柄です。
葬儀の仕方とは、家族や親しい友人・知人のみでの「家族葬」を希望する、葬儀は一切行わずに火葬場へ直行する「直葬」を希望する、家族のみでの「密葬」を済ませた後に大勢の友人や知人を招いて「お別れの会」を開いてほしい、といったような希望になります。
また、自分が亡くなった際や葬儀を開く際に知らせてほしい人、呼んでほしい人のリストを作っておくこともあります。
 

財産や貴重品等に関する情報や分配方法を伝えるために

その他にも、自分が所有している土地や建物といった不動産、株式や国債といった有価証券類、預金口座を保有している金融機関の情報、現金の保管場所、宝石や貴金属といった貴重品等を目録のようにしておく、という使い方もあります。
これらの情報が一元化されていると、遺産相続や形見分けの際に遺族にとって非常に役にたちます。また、財産をどのように相続してほしいのか、を書く場合もあります。ただし遺言書として法律的に有効な効力を持たせるためには、法律が定める遺言書としての要件を満たす必要があります。
遺産相続について意思表示をしておきたいのであれば別途正式な遺言書を作成し、エンディングノートには「遺言書を作成してあるので詳細はそちらを参照してほしい」、という旨を記しておくのみにしましょう。
 

葬儀の仕方はエンディングノートに記しておこう 

葬儀についての希望は誰にでもある

「自分には遺すべき財産はないから相続についての希望はない」「財産はあるが相続問題については円満に話し合いがついている」といった理由から、改めて遺言書を書いてまで意思表示する相続への希望はない、という人はいるでしょうが、自分の葬儀のやり方について「こうしてほしい」という希望を持つ人は意外にも大勢いるのではないでしょうか。
最近は葬儀の方式も多様化しているのでなおさらです。そのような場合にこそエンディングノートを活用して自分の希望を書き記しておくことをお勧めします。
「自分が亡くなったときにどんな葬儀にしてほしいですか」と聞くと、わりと多くの人が「大げさな葬儀はしないでいい」「身内だけで済ませてほしい」と答えます。しかし残された遺族の気持ちとしては、小さな葬儀を出すことに対して抵抗があることが多いです。 仮に故人が何かの折にそのような意思表示をしていたとしても、それが真意なのか、その場の勢いだけで言ったのかわからないこともありますし、遺族は経済的な理由や手間の煩雑さから小さな葬儀で済ませたい…と思っていたとしても、自分の親の葬儀は立派なものにしてあげないと親不孝になるのではないか、と考えたり、親族から「みずぼらしい葬儀をするなんて一家の恥だ」などと文句を言われることもあるでしょう。
このようなときに、エンディングノートにはっきりと「大げさな葬儀はしないでほしい」「家族と親類だけの葬儀にしてほしい」という希望が書かれていれば、遺族は躊躇もなくそのような形式の葬儀にすることができます。
もちろん「可能な限り大勢の人を呼んで盛大な葬儀にしてほしい」でも、「無宗教形式の葬儀にしてほしい」とも書くことができます。
大事なのは故人が望む葬儀の方針が明確に示されていることです。葬儀は人が亡くなったらすぐに行う必要があるので、悩んでいる時間はあまりありません。そのため故人がどのような葬儀を望んでいたのか、考えたり思い出したりする暇もなく、「とにかく一般的な葬儀で」とバタバタと決められてしまうのが現実です。
葬儀の希望がエンディングノートに書かれていれば、故人は自分の望む形で葬儀をしてもらうことができますし、遺族は葬儀の方法について悩む必要がなくなるので一石二鳥というわけです。
 

エンディングノートを作成するときの注意点

エンディングノートを作成しても、自分の死後にそれを読んでもらわないことには意味がありません。
そのため家族の誰かにはエンディングノートを作成してあることと、その保管場所を伝えておくようにしましょう。
そして保管するエンディングノートは必ず1冊のみにします。もしも複数のエンディングノートが存在し、1つの事柄に対して複数の異なった内容が書かれていると(葬儀について片方は「こじんまりと」、もう片方は「大々的に」と書いてあるなど)、どちらが真意なのか判断がつかなくなってしまうからです。内容を新しくする場合は古いものは処分する、日付を記入しておく、といった配慮が必要でしょう。
また、エンディングノートに書いた内容は差しさわりのない範囲で家族にも事前に話しをしておきましょう。少なくとも自分の葬儀をどうしてほしいのか、といった話はエンディングノートに書くだけでなく、葬儀を行うことになる家族ともよく話し合って自分の希望も併せて口頭で伝えておくとよいでしょう。
特に小さな葬儀を希望する場合は重要です。先のとおり、葬儀についての考え方は人それぞれで、小さな葬儀がいいという人もいれば大きな葬儀こそ素晴らしいと思う人もいるからです。遺族が「小さな葬儀は故人の希望でした」と正々堂々と言えるようにしておいてあげると、遺族にとっては大変ありがたいことだと思います。
 

まとめ

エンディングノートは「正式な遺言書として遺すほどではないが家族に伝えておきたい希望」を伝えるためのツールとして大変優れています。
「気軽に書ける」「自分の気持ちを自分の言葉で伝えやすい」という特徴を生かした使い方をするとよいでしょう。中でも葬儀についての希望はエンディングノートに記載するにふさわしい内容です。
ぜひ一度、書店や文具店でエンディングノートを手にとって、ご自身がどんな葬儀で送ってほしいのかを考えてみて下さい。

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