心臓病にはどんな種類があるのか?
心臓病と一概にいっても遺伝が関係している場合や、先天性の病気、後発性の病気など、原因も様々で大きいカテゴリーに分けるだけでも40種類以上あります。 主な心疾患としては、心筋梗塞・心筋症・心室瘤・心内膜炎・不整脈・発作性頻拍・心筋炎・心不全・細菌性疾患・狭心症・連合弁膜症などがあり、さらにその中でも右心室の異常や左心室の異常、動脈や静脈の弁の異常など、細かく分岐しています。
日本における死因疾患の1位はガンですが、次いで死亡の原因となっているのが心臓病で、その中でも特に虚血性心疾患で亡くなられる方が多いです。 虚血性心疾患のカテゴリーに分類されている病気の中には、狭心症や心筋梗塞があります。
心臓病の種類1:虚血性心疾患とは
心疾患の大部分を占めている虚血性心疾患は、心臓の筋肉が活動するために血液を送っている冠動脈への血流が何らかの原因で停滞し心筋へ酸素や栄養が届かなくなる状態を言います。
代表的な病気
①狭心症
心筋に酸素や栄養を送り届けている冠動脈が、動脈硬化(※1)によって血液が流れにくくなってしまい、一時的に心筋への血流が滞っている状態です。 狭心症の発作が発生すると、胸痛や息切れ、動悸や呼吸困難などが発生します。 症状は60秒から120秒ほど持続し、長くても20分以下で収まる事が多いです。 発作が度々発生する方の場合、いつもと違って発作が治まらなかったり、症状がひどい場合は早めに受診しましょう。
②心筋梗塞
心筋に酸素や栄養を送り届けている冠動脈の血管内部に、動脈硬化(※1)が起因し体内のどこかで発生した血栓が完全に詰まってしまい、心筋に血液が全く通らなくなっている状態です。 強烈な胸の痛みや呼吸困難などが発生します。 狭心症と違い短い時間で回復することが無く、血液から栄養や酸素を受け取れなくなった組織は壊死してしまいます。 壊死した範囲が広がると心臓が機能しなくなり死に至る病気です。 1秒を急ぐ状態で、救急病院にて適切な処置を行う必要があります。
※1動脈硬化
狭心症や心筋梗塞に直接的な原因となっている生活習慣病の一つです。 動脈硬化になる主因としては、年齢を重ねるに伴い血管も老化しており弾力を失ってきているところへ、長年の食生活や生活習慣から高脂血症の状態が続き、血管の内壁に脂肪分が付着して、さらに血管が硬くなり血液の通り道が狭くなってしまいます。
心臓は充分な血液を全身に送り出す為に強く稼働し、血管が狭くなって血流が低下しているのに対し血圧は高くなっている状態です。 その状態が続くと血管を徐々に傷つけ、傷ついたところにコレステロールが内膜に入り込んだりしてプラークを形成してゆきます。 プラークが何かしらのきっかけで破れると血栓が発生し、それが血液の流れに乗り冠動脈まで行き、血管を完全に詰まらせ心筋梗塞を発症させてしまうのです。
心臓病の原因となる動脈硬化
動脈硬化は進行していても自覚症状が何もありません。 こまめに血圧測定をしたり、定期的に健康診断などで血液検査を受ける事が大切です。 健康診断の結果を基に、生活習慣や食生活を改善することで予防ができます。 動脈硬化になりやすい人の特徴としは、 運動不足・ストレス過多・喫煙習慣・過度の飲酒・味付けの濃い物や、甘い物が好き・脂肪分の高い食事や、高カロリーの食事が多い・野菜が不足している、などが見受けられます。
心臓病を予防するために
食生活では生活習慣病を予防できるようにすることが大切で、野菜や魚類を中心とした栄養バランスの取れている食事を日々続けることが重要です。
タバコは血管を収縮させてしまうので、禁煙を考える事が必要です。 心臓病は食生活と生活習慣に気を付けるのと、健康診断なども定期的に受診していれば十分予防可能な病気でもあります。
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