エンディングノートの書き方・作り方のまとめ
終活の一環として、「エンディングノート」を作成される方が増えてきています。このページではエンディングノートの書き方について詳しくお伝えしたいと思います。
エンディングノートとは?
エンディングノートは、遺された遺族に対して亡くなった人が残す「最期の言葉」となります。
最近では雑誌やテレビでも紹介されたということもあって、近くの書店で簡単に購入をすることができます。
中には「自分が亡くなった時のことを考えるなんて不謹慎だ」と考える方も多いと思われますが、遺された遺族にとって一番悲しいのは亡くなった方が「亡くなった後にどうして欲しいのか」ということが分からないことだと思われます。
日本では古くから「故人の遺志」というものを大切にする風習があります。遺族のためにエンディングノートを遺しておくということは、自分に万が一のことがあった時に役立つアイテムとなります。 エンディングノートには、遺言書と違って法的な拘束力が発生しないので自分の思っていることを思っているとおりに書けるというのも特徴の一つとなっています。
エンディングノートの書き方
エンディングノートは遺言書と異なり法律上の文書ではありません。
ですので、書き方に決まりがあるわけではないのです。ワープロでも、鉛筆書きでもボールペンでもかまいません。
自分の好きなように書くことができるのがメリットでありますが、 しかし日本人は「自由にしても良い」と言われると自由に書くことが出来ない人が多いので、いくつかの指標をリストアップします。内容としては、次のようなことを書いておきましょう。
自分の事について
- 自分の基本的な情報
- 幼少期・小学校時代・中学校時代などの年代別の思い出
- 住んでいた場所などの思い出
- 配偶者・子との思い出
などを記載すると良いでしょう。
親戚・知人・友人などについて
親戚関係や友人関係をリストにして記載しておくとよいでしょう
財産についてのお願い
自分の財産についてどのような財産があり、どう配分してほしいかのお願いを記載します。
別途遺言書を作成している方は、なぜこのような配分にしたのかなどを記載しておくと、相続人間のわだかまりも少なくなって良いでしょう。
介護・医療に関すること
自分に介護・医療が必要になった時に意思表示ができない時のために、どのように介護・医療を受けたいか・あるいは受けたくないかを記載しておきましょう
葬儀に関すること
葬儀をどのような形式でするか?や費用の希望、親戚・知人・友人のリストから誰にきてもらいたいか、などの事を記載しておきましょう。
互助会や生前に契約をしている場合には、きちんと書き残しておきましょう。
お墓に関すること
埋葬方法の希望や、費用の希望、事前にお墓を用意しているような場合にはしっかり書き残しておきましょう。
各種契約
携帯電話やプロバイダ、スポーツクラブなどの契約をしているようであれば契約の解除をお願いする旨書き残しておきましょう。
ネットサービス等
SNSやブログ等の会員サービスになっている場合に、亡くなった旨の告知をしてほしいか?解約はどうするかを決めておきましょう。
遺産整理
形見がある場合の形見分けの方法を指定したり、遺品の整理の仕方をどうしておくか記載をしておきましょう。
遺言書の有無について
遺言書があり、第三者に預けているような場合にはその旨を記載しておきましょう。
その他
ペットが居る方はペットをどのようにするのか?生命保険や個人年金をどのように使うのかなどの希望があったら書いておきましょう。
エンディングノートと遺言書の違いについて
エンディングノートは遺言書と違って、法的な拘束力というものは存在しません。
そのため、財産に関することを書き留めておくのなら自筆証書遺言か公正証書遺言を遺しておくと良いでしょう。
自筆証書遺言は安価に作成することが出来ますが、遺産が膨大な量になる場合は、遺された遺族で遺産争いになってしまう危険性もありますので、公正証書遺言として遺すことを選択された方が良いでしょう。
エンディングノートは「自分が亡くなった後」の内容を記しておくことも出来ますが、ほとんどの使い方としては「自分が亡くなる直前の生活」に向けて希望を記しておくということが目的とされています。
もちろん、自分が亡くなった後にどんなお葬式や供養をしてもらいたいのかということを遺しておくことによって、遺された遺族が葬儀や納骨の際に戸惑わずに行動をすることが出来るというメリットも有ります。
エンディングノートを作るタイミング
エンディングノートを改めて見てしまうと、いつ書けばいいのか分からないという方が多いです。
正直な話をすると、「いつでも構わない」ということになるのですが、いつでもいいと言われると書き出すことが出来ないという方も多いので、いくつかのタイミングを紹介します。
・自分の誕生日や親の命日に記録をする
・1月1日の元旦に記録をする
・思い立ってエンディングノートを購入した日に記録する
これら3つのタイミングがエンディングノートに記録をするのにベストなタイミングと言えます。 エンディングノートは一度記録して、数年後に書き直すということも出来ますし、自分が生きているうちなら、何度でも修正することが出来るノートです。
そのため、毎年決まった日になると書き直すという方が多くなっていて、その都度修正を加えながらノートに記録するという方も多いです。 エンディングノートは遺された遺族に向けてのメッセージとなっていますが、自分がどのように供養してもらいたいのかということも書き残すことが出来る手段となっています。
まとめ
エンディングノートは法的な効力は持っていませんが家族に思いを残せる気軽な書面です。
遺言書を書くのは敷居が高いというのであれば、まずはエンディングノートから書いてみるのはいかがでしょうか?
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