住宅解体費用の相場は?どこに頼めばいいのかを解説
「空き家再生等推進事業」で住宅解体が加速する
自治体が住宅解体費用を出してくれる!
空き家を放置することによる治安や衛生の悪化を重くみた国では、2013年度から「空き家再生等推進事業」を推進しています。これにより、個人が住む人がいなくなった空き家を止むを得ず解体する場合、その費用の5分の4を国と自治体に助成してもらえる制度を制定しています。
また、各自治体でも「空き家条例」の制定が進んでおり、状態の悪い空き家をなくすために数々の取り決めが成されています。東京都足立区では、勧告に従って空き家を解体する際には、上限100万円の9割を区が負担してくれます。
空き家を放置すると罰金?
また2014年には「空家等対策特別措置法」が制定され、「特定空き家」として指定された家については速やかに解体しなければならなくなりました。従わない場合には、罰金や行政代執行が実施され、家主が負担しなければなりません。
使われなくなった家は、不法投棄や不法居住、不審火の原因となる恐れがあるため、撤去が必要です。近隣の安全のために自治体や国が一体となって、推進に当たっています。
○住宅解体ってどうすれば良いの?
役所などに届け出は必要?
一般の家を壊す際にも、各種届け出が必要となります。主なものには次のようなものが挙げられます。
建設リサイクル法の事前申請:「建設工事に係る資材の再資源化に関する法律」
解体着工前の届け出が必要。
条件:延床面積が80㎡以上の解体工事
時期:着工の1週間前
一般的には解体業者が代行してくれることが多い。施主は委任状を提出する。
道路使用許可申請
敷地内に十分なスペースがあり、重機や関連車両が置ければ不要。
道路に長時間にわたって駐車する場合には届出が必要。一般的には解体業者が代行してくれる。
解体工事前の近隣挨拶
自治体によっては近隣説明を義務付けているところもあるが、ない場合でも一般的な常識として挨拶をしておくこと。
東京都墨田区の例:木造建築物・着工5日前までに説明会を実施
それ以外の建物・着工7日前までに説明会等を実施
各自治体によっても扱いが異なるため、事前に確認をしておくと良いでしょう。
住宅解体費用ってどれくらいかかる?費用の相場は?
地域・敷地面積・材質によって価格は変わる
住宅解体費用の相場は、地域によってかなり違いがあるようです。東京を中心とする首都圏はやや高めで、「木造2階建て」物件の場合、坪単価あたり約3~6万円。その他の地域では2.5~4万円といったところが相場のようです。
住宅解体費用が変わる主な条件など
| 条件 | ポイント | 
| 該当する建物の立地 | 重機、車両、その他の設備が解体現場に持ち込めるか 人力で行なう場合にはその分費用が上乗せされる | 
| 建物の材質 | 鉄筋は費用が高くなる | 
| 築年数 | 築年数が経っているほど安い(もろくなっているため) ただし萱葺き屋根は、萱の処分費用が高額となる | 
2階建て家屋の場合、坪単価は単純に2倍となるわけではありません。基本的な坪単価は1階の基礎部分の処理を含んでいるため、重機で崩すだけの2階は割安になります。
一般的な住宅解体費用の例 地方別
木造家屋30~40坪
| 都道府県 | 延床面積 | 形状 | 解体費用 | 付帯高次 | 
| 長崎県 | 37.4坪 | 木造2階 | 120万円 | 3万円 | 
| 山口県 | 39坪 | 木造2階 | 151万円 | 152万円 | 
| 神奈川県 | 36.4坪 | 木造2階 | 166万円 | 24万円 | 
| 東京都 | 32.6坪 | 木造2階 | 97万円 | 11万円 | 
| 東京都 | 37坪 | 木造2階 | 133万円 | 25万円 | 
| 静岡県 | 36坪 | 木造2階 | 97万円 | 19万円 | 
良い業者を選ぶためには?
全国ネットの業者は避けた方が無難
全国を対象にしているすべての業者がそうではありませんが、中には請負のみ行なって地元の業者に下請けさせている場合があります。
申込者との連絡が密でなく、意志の疎通がうまくいかないため、トラブルになりがちです。また、責任の所在が不明になりやすく、近隣への挨拶がおろそかになったりしても、苦情がうまく伝わりません。
仲介料が途中に入るため、割高になりやすく、最初の見積もりは安価でも後から上乗せされたりという恐れもあります。
流れの解体業者を使っている場合には、不法投棄などの問題が起こる可能性もあるので、最初から地元密着型の業者に頼んだ方が安心です。
良い解体業者を見分けるにはここをチェック
- 地域で実績がある業者
- 法人になっている業者
責任が重く、不法投棄の発覚などの際罰則規定が重大
- 工事完了後にマニフェスト(廃棄物の処理証明)を発行している
- 請負業者賠償責任保険及び労働災害保険の加入
- 建設業許可及び産業廃棄物収集運搬業の許可業者
地域の相場と比較して、あまりに安すぎる見積もりを出してくる業者には注意が必要です。申し込みする際には、許可証や登録番号を確認し、できれば口コミなどをチェックしておけば、より安心です。
住宅解体に関しては、違法行為があった場合、施主も責任を問われます。しっかりと良い業者を選択してください。
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