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死亡退職金を相続する際の遺産分割協議書の書き方

遺産分割協議書 2015年12月4日 閲覧数:1925

日本には、退職金というサラリーマンにとってありがたい制度があります。老後の備えの大きな柱になるはずですが、在職中に死亡したらどうなるのでしょうか。
その場合、配偶者には死亡退職金や弔慰金などが支払われるはずです。そして、これらは相続税の対象になります。相続税の対象になるのは夫の死亡した時点での財産とされているので、亡くなった時点では「財産」はないのですから、ちょっとおかしいのでは、と言いたくなりますよね。
このページでは、死亡退職金の相続での扱いについて解説します。

生命保険金同様に「みなし相続財産」

国税庁のホームページには「被相続人(この場合は夫)に支給されるべきだった退職手当金や功労金などを受け取ったときは相続税の課税対象になります」と書かれています。理由は、被相続人に支給されるはずだった退職金などが、被相続人の死亡によって支給されることになったので相続財産とみなせるから、としています。

これは、夫が死亡したときに受け取る生命保険金と同じ論理です。「みなし相続財産」と呼ばれるものです。

残された家族にとって、生命保険金と同様にこれからの生活保障の意味合いを持つお金なので、一定部分が控除されることになっています。相続人が退職金を受け取る場合に限り、500万円に法定相続人の数を掛けた額が非課税となります。

例えば、3,000万円の退職金を受け取り、法定相続人が妻と子ども2人の計3人の場合、3,000万円-500万円×3=1,500万円となり、1,500万円が非課税で、残る1,500万円が相続税の対象となります。そのため、退職金が1,500万円であれば、相続税の対象にならないことになります。この場合の法定相続人の数は、相続を放棄した人がいても放棄がなかったものとして計算します。

この規定は、生命保険金を受け取る場合と全く同じです。
注目していただきたいのは、死亡退職金と生命保険金の一定金額が非課税となる制度は、それぞれ別枠なので、両方を適用できることです。なので、2億円を相続したとしても、現金だけで2億円の場合と、現金と死亡保険金、死亡退職金を合わせた合計金額が2億円では、非課税分がある後者の方が相続税が少なくなり節税できることになるのです。

退職金、功労金、弔慰金 対象になるのは?

気になるのが死亡して勤務先から受け取るお金のうち、相続税の対象に何が該当するかです。遺族に勤務先から支払われるお金には、死亡退職金のほか、死亡功労金、弔慰金といったものがあります。

退職金、功労金

退職金(公務員の場合は退職手当)は就業規則に盛り込まれていて、亡くなった人に代わって遺族が受け取るものなので、相続財産とみなされます。

退職金規定のない企業などが支給するのは退職功労金、役員の場合は役員功労金で、これも相続税の対象になります。退職金には現物支給されたものも含まれます。

退職金を受け取るのは妻ですが、妻がいない場合は、国家公務員の場合は受け取る範囲と順位が決められています。特筆すべきは内縁の妻も受給権利者になる可能性があるとされていること。遺族の生活保障という意味合いが込められた制度であることがわかります。

民間企業でも受給権者は就業規則などに盛り込まれています。

弔慰金

これに対して弔慰金は、遺族を慰める気持ちを表すもので、賃金とは別物です。

ですから、原則として故人の遺産とみなされることはありません。ただし、「原則」を超える場合は相続税の対象とされます。被相続人が死亡した際の事情によって次の2つに分かれ、これを超えた場合は相続税の対象とされるのです。

<被相続人の死亡が業務上の死亡である場合>

 被相続人の死亡当時の普通給与の3年分に相当する額

<被相続人の死亡が業務上の死亡でない場合>

 被相続人の死亡当時の普通給与の半年分に相当する額

 

この場合の「普通給与」は、俸給、給料、賃金、扶養手当、勤務地手当、特殊勤務地手当などの合計額を指し、賞与は含まれません。

相続税の対象となる「みなし相続財産」は、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定したものとなっています。
ですから、死亡退職で退職金などの支給されるが確定していても、その額が3年以内に確定していなければ相続財産に該当しないことになります。

自営業者、会社経営者の「退職金」は?

これまでサラリーマンや公務員を対象にした退職金について書いてきましたが、個人事業主の場合はどうでしょう。
アパートなどの賃貸業をしているとか、商店を営んでいるといった場合です。

こういう場合よく使われるのが「小規模企業共済」という制度です。国がつくった個人事業経営者のための「退職金制度」です。最高で年間84万円(7万円×12ヶ月)かけることができ、掛け金が全額所得控除になります。

死亡退職金のような形で受け取る際は相続とみなされますが、残された家族のための備えにはなりそうです。 会社を経営している人の場合は、自社の退職金規定をきちんと作って、法人の生命保険などでその資金を準備しておくことが必要です。

不動産を持っている人が節税のために会社を立ち上げた場合には、役員に在職して死亡退職金を会社で準備しておくことが相続税対策として有効な手法といえるでしょう。

 

まとめ

死亡退職金も、相続財産とみなされます。遺産分割協議の際には、これも財産として含めましょう。

また、退職金や弔慰金については、生前においていくらぐらいなのか、わからない方が多いと思います。
これは、退職金規定がどのようになっているのかわからなかったり、または確定拠出年金などで金額が運用によって変動するものがあったりするからと思われます。

ですが、相続税の対象になる部分がある以上、事前に確認して対策を検討する必要もあると思います。

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