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相続税の節税対策、7つの方法

相続税の対策にはどのようなものがあるのでしょうか。

相続税対策 2015年12月4日 閲覧数:349

相続税対策といっても、基本的には生前に行う必要があります。亡くなってからでは、脱税になってしまいますから。生前に行える相続税の節税対策にはいくつか方法がありますのでご紹介します。

目次
節税スキーム① 110万円を毎年贈与
節税スキーム② 教育資金の贈与をする
節税スキーム③ 小規模宅地の特例を利用する
節税スキーム④ 生命保険を活用する
⇒活用方法①法定相続人1人につき500万円の非課税枠がある
⇒活用方法②納税資金のための現金が確保できる
⇒活用方法③遺族の生活保障となる
⇒活用方法④スムーズな遺産分割に役立つ
節税スキーム⑤ 住宅資金贈与の非課税枠を利用する
節税スキーム⑥ 相続時精算課税制度を活用する
節税スキーム⑥配偶者の税額軽減を活用する
節税スキーム⑦養子縁組をする
⇒基礎控除の増加による節税
⇒生命保険、死亡退職金の非課税枠拡大による節税
⇒税率の低下による節税
節税スキーム⑧自宅をリフォームする
節税スキーム⑨アパートを建てて経営する
相続税二割加算に注意!

 

節税方法① 110万円を毎年贈与

相続する財産を減らすことで相続税の節税になります。
財産を減らすときの代表的な方法の一つに生前贈与を行い、財産を移転する方法があります。人の死を原因としての財産の移転ではなく、生前の財産の移転には贈与税が課税されます。

贈与税は一人の人が1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額に課税されますが、年間110万円までの基礎控除があります。つまり110万円を贈与して贈与税がかからないのです。

仮に20年にわたって生前贈与を続けると2200万円の財産を移転することができます。これが暦年贈与と呼ばれる節税方法です。そして一人に対して110万円なので、子供が3人いてそれぞれに110万円ずつ贈与すれば3倍の330万円ずつの移転ができるのです。

但し、この節税方法には注意点があります。

  • 贈与した時に毎年譲与契約書を作成する
  • 贈与を受ける人が管理している口座に振り込む


毎年定期金として贈与を受ける場合には、暦年贈与にあたらずトータルで課税されますのでご注意ください。定期金とみなされないために、贈与契約書が必要になるのです。
そのため、契約書を作成せずに親が子供名義の口座に振り込むだけでは贈与とみなされず、定期金とみなされて課税されるというトラブルが報告されています。

節税方法② 教育資金の贈与をする

『教育資金』を一括贈与する場合、1500万円まで非課税になる節税の制度があります。
これまでも学校の入学金などを祖父母が納付するような場合は非課税の対象となっていましたが、一括贈与して教育資金としてプールしておくことができませんでした。この教育資金贈与の制度を活用すれば一括して1500万円の贈与を受け、教育資金として何度も引き出すことができます。相続財産を減らすことで節税も見込めます。

この制度を利用するには、祖父母などの贈与者が金融機関を通じて贈与資金を預け入れます。金融機関での手続が必要になるのです。
そして、孫などの受贈者は教育資金の支払いに充当したことを証明する書類を提出する必要があります。
またこの教育資金を使うことができるのは30歳までとされています。預け入れた教育資金から支出金を差し引いた残額に対し30歳の誕生日に贈与があったものとみなされ贈与税が課税されます。
 

節税方法③ 小規模宅地の特例を利用する

被相続人が事業や居住用に使っていた宅地に関して評価額が減額される「小規模宅地の特例」という制度があります。相続した土地の内「居住用は330㎡、事業用は400㎡までに対し、評価額の80%を減額することができる」という節税方法です。またアパートや駐車場などの貸付事業用宅地は200㎡まで50%の減額が可能です。

  • 80%減額の適用条件
    事業用の宅地は親の事業を子が申告期限まで継続して営むこと。居住用の宅地は配偶者が相続するか配偶者以外の相続人が継続して申告期限まで居住し保有することが要件。
  • 50%減額の適用条件
    相続人が相続後も継続して貸付事業を営むこと。


もし仮に配偶者が相続税評価額 5000万円の居住用の土地を遺して亡くなり、残された配偶者がそこに居住を続ける場合、 5000万円から 80%減の 1000万円となります。
不動産の評価がこれだけ下がれば、相続財産の価額の合計が基礎控除の枠内に収まる可能性が高くなるので、結果的に相続税を払う必要がなくなる、というわけです。
近年は小規模宅地の評価減の適用を受けるための要件が厳しくなっていますが、要件を満たせるのであればこの特例の適用を視野に財産を整理するのも1つの手でしょう。

配偶者はそもそも税額控除がかなりあるので、一次相続(配偶者と子供が相続する時)では子供のほうに小規模宅地の特例を適用して相続させ、残りの土地は二次相続の際に子供が再び小規模宅地の特例を使って相続することで節税する、という活用ができます。

生前に小規模宅地の特例の適用条件を満たすように被相続人と同居するなど話合いがあるとよいですね。

節税方法④ 生命保険を活用する

一般的には病気や死亡時に生活を保障するための生命保険ですが、節税対策として活用することができます。

活用方法①法定相続人1人につき500万円の非課税枠がある

相続人の死亡に伴い、相続人が生命保険を受け取ると「みなし相続財産」として相続税が加算されます。しかし500万円×相続人の数までは非課税という特例があります。
法定相続人が3人であれば、1500万円まで税金がかからないということになり、節税効果が見込まれます。

活用方法②納税資金のための現金が確保できる

相続税は納付期限までに現金一括納付が原則です。しかし相続財産の多くが不動産等の場合の納税資金が足りなくなる恐れがあります。そこで生命保険を活用すれば手続後現金が振り込まれ、納税資金に充当することができます。

活用方法③遺族の生活保障となる

相続財産が不動産等の場合、維持費負担が大きくなりますが、生命保険であれば現金として手にすることができるので生活資金に充当することもできます。

活用方法④スムーズな遺産分割に役立つ

保険金は分割しやすいため、遺産分割の調整に活用することができます。遺言がなくても、財産を渡したい人を保険金の受取人に指定しておけばその人に確実に財産を残すことができるのです。保険金は遺留分の対象にもなりません。

高齢の親が非課税枠を作ろうと生命保険を契約する、またそのセールスも増えているようです。もちろん誰もが使える節税の制度ですので、積極的な活用をおすすめします。ただし、トラブルになりかねませんので必ず家族に相談をしたうえで契約しましょう。

 

節税方法⑤ 住宅資金贈与の非課税枠を利用する

住宅資金を贈与する場合、贈与税の控除の特例があります。住宅を購入する場合の資金を祖父母や両親から贈与を受ける場合に、それが非課税になるという節税の制度です。
以下のように、期間によって非課税枠が異なりますが、平成31年6月までの間の期間限定の制度となっています。

住宅用家屋の取得等に係る契約の締結期間 良質な住宅用家屋 左記以外の住宅用家屋
~平成27年12月 1,500万円 1,000万円
平成28年1月~平成29年9月 1,200万円 700万円
平成29年10月~平成30年9月 1,000万円 500万円
平成30年10月~平成31年6月 800万円 300万円


なお、良質な住宅用家屋とは、省エネ基準や耐震基準などを備えた不動産で、そのような物件の場合には、非課税枠が大きくなり、より節税の効果が見込まれます。

節税方法⑥ 相続時精算課税制度を活用する

相続時精算課税制度では、生前に相続人に前渡しし、相続が発生した際にそれまで贈与した分を相続財産に加算して相続税を計算し精算する節税の制度です。2500万円以下であれば贈与税は非課税となり、超過した分には一律20%の贈与税が課税されます。
なお、一度相続時精算課税制度を選択したら暦年贈与に戻ることができなくなるので、効果をよく比較検討したうえで選択しましょう。

※暦年贈与と相続時精算課税制度の比較
それぞれの制度の特徴を理解し、目的に合ったほうを選択することが大切です。


制度

暦年贈与

相続時精算課税制度

贈与者

制限なし

贈与の年の1月1日において65歳以上の親

受贈者

制限なし

贈与の年の1月1日において20歳以上の子

対象財産

制限なし

制限なし

移行制度

相続時精算課税への移行は可能

選択すると暦年課税への移行不可

控除額

毎年の受像額の合計に対して110万円の基礎控除

複数年にわたり2,500万円に達するまで特別控除

税率

10~15%の超過累進課税

一律20%

税額の計算

(その年の贈与額ー基礎控除額110万円)×該当の税率ー速算控除額

(贈与額累計額ー2,500万円)×20%

申告の要否

基礎控除以下の場合は不要

特別控除ないでも申告は要

適用手続き

基礎控除を超えた場合は申告の必要あり

当制度で最初に贈与をうけた年の2月1日から3月15日までの間に届け出を提出

相続時贈与財産の
加算

相続開始前の3年以内の贈与財産

当制度を適用した贈与財産すべて

贈与財産加算時の
評価額

相続税評価額

相続税評価額

贈与税額控除

適用あり

適用あり

 

節税方法⑦ 配偶者の税額軽減を活用する

相続において配偶者には大きな税額軽減が認められています。これは財産の形成に貢献した配偶者への生活保障するためといわれています。
控除の条件は以下の通りです。

  • 被相続人の配偶者が取得した財産の課税価格が法定相続分以下なら取得額にかかわらず相続税はかからない
  • 配偶者の取得金額が法定相続分を超えていてもその額が1億6000万円以下なら相続税はかからない。


配偶者の税額軽減を利用するためには相続税の申告期限までに相続人同士で遺産分割が確定していることが必要です。あらかじめ相続人間で合意をしておきましょう。
相続税申告までにまとまらないとこの制度は使えず、一旦、相続税を納付する必要があります。あとで還付を受けるとしても、現金を用意するのは大変ですので、ご注意ください。

もっとも、本当に相続と向き合わなければならないのはその次の相続です。則ち、夫に先立たれた妻が亡くなり子供世代が相続する、いわゆる「二次相続」場合です。この時はこの軽減ルールが使えません。一次相続時から二次相続を踏まえて節税対策を考えることをお勧めいたします。

節税スキーム⑧ 養子縁組をする

養子縁組によって相続人を増やすことで、基礎控除額が増加し相続税額を減らすことができる節税方法です。しかし安易に行うことで後々トラブルとなる可能性もありますので注意しましょう。
また、養子の範囲については制限がされています。

  • 実の子供がいる場合には一人まで
  • 実の子供がいない場合には二人まで


それ以上養子縁組をしたとしても、下記メリットは認められませんのでご注意ください。
では養子縁組を行い、相続人を増やすことでどのようなメリットが見込めるのでしょうか。

基礎控除の増加による節税

基礎控除額とは「3000万円+600万円×法定相続人の数」で計算されます。ここで法定相続人が一人増えれば、控除額が600万円増えることを意味しています。
 

生命保険、死亡退職金の非課税枠拡大による節税

 

生命保険と死亡退職金の非課税枠は「500万円×法定相続人の数」で計算されます。これは法定相続人が増えれば500万円非課税枠が増えることを意味しています。

税率の低下による節税

 

相続人が増えると、相続人一人当たりの相続額が減るので適用される税率も下がる可能性があります。

節税スキーム⑨ 自宅をリフォームする

 

リフォームすることによってまず手持ちの現金が減ります。

借金をしてリフォームをした場合、借金は相続財産から差し引くことが出来ますので、どちらにしても相続財産を圧縮することに繋がり、節税効果が見込まれます。

その一方でリフォームをしてきれいになった自宅は資産価値が上がります。 さらに面白いのが、トイレやバスルーム、キッチンといった「家屋と構造上一体となっている設備」をいくらきれいにしたところで、建物の固定資産税評価額の改定は行われない、というところです。これらの設備は既に家屋の価額に含めて評価をしているから、という考え方です。

ただし床面積の増加や減少を伴わないリフォームに限ります。 相続財産の価額の計算時には建物は固定資産税評価額がそのまま流用されることになります。リフォームによって実質的に建物の価値は上がっているにも関わらず固定資産全評価額の改定が行われない、つまり据え置きということは結果的に相続税対策になる、ということになります。
 

節税スキーム⑩ アパートを建てて経営する

不動産絡みの相続税の節税の決定打はズバリ「アパート経営」です。

アパート経営は土地と建物の評価を最も下げることが出来るからです。 まず自分の土地にアパートを建築すると、その土地は「貸家建付地」ということになるので評価が下がります。

これは自宅の敷地と違い、上の建物に人が住んでいることによって自由に処分が出来なくなるためです。評価額の計算には国税庁が定める借地権割合や借家権割合といった数字が必要になりますが、概ね20%程度は評価が下がります。

さらにアパートを建築した土地は冒頭にご紹介した「小規模宅地の評価減」の適用を受けることが出来ます。これは「被相続人等の貸付事業用の宅地等」という扱いになるので、200平米を限度に50%評価が減じられます。 その上、アパートの建物は「貸家」という扱いになるので、通常の建物よりも評価が30%下がります。

ただでさえ建物は完成したその瞬間に評価が40%ほど下がるので、2億円の建物であれば2億円×(1-0.4)=1億2千万円、1億2千万円×(1-0.3)=8400万円になる、ということです。実に半分以上にまで圧縮出来き相続税の節税につながることになります。

おまけにアパートを建てる時に銀行からお金を借りて立てれば、借金は相続財産から差し引くことが出来るので、更に圧縮効果が高まります。借金をして建てたとしてもアパートに入居者が入れば家賃収入を手にすることが出来るので、アパート経営が上手くいけば借金の返済もそれほど難しくないばかりか、プラスの収入を得ることも十分可能です。 このように、アパート経営は二重三重に「おいしい節税効果」ということになります。
 

相続税二割加算に注意!

節税のために被相続人の祖父母、兄弟姉妹、血族ではない第三者、養子縁組をした孫が相続する場合、相続した(遺贈を受けた)人の支払う相続税が2割加算されるというルールがあります。それでも、相続することができるかどうかは見極めが必要ということになります。
 

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