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相続放棄手続きの基礎知識

相続放棄 2016年4月1日 閲覧数:285

相続放棄をするかどうか?またはその手続きの仕方でお悩みではないですか?

このページでは相続放棄の基礎知識と手続きについてご紹介しており、あなたのケースでは相続放棄をするべきか、そしてどのようにして行うかについて知ることができます。

相続放棄とは

相続放棄とは、法律で定められた手続きをすれば、はじめから相続人ではなかったことになる手続きのことをいいます。

「はじめから相続人ではなかった」ことになる事によって借金を相続することもありませんし、相続争いに巻き込まれることもありません。

 

相続放棄手続きのメリット

「はじめから相続人ではなかった」という扱いになるので、被相続人が持っていた一切の財産や負債などを承継しなくてもすみます。被相続人が自己破産手続きを行って相続した場合には一定の負債(税金など)は相続する事に比べると、一切なにも相続しなくなる点、手続きが簡単な点で優れています。

 

相続放棄手続きのデメリット

相続放棄をしてしまったら、何も主張をする事はできなくなります。またやっぱり相続放棄しなかったことにするという事はできませんので注意が必要です。

 

相続放棄は特定の人に継がせたい・争いに巻き込まれたくないという理由でも利用できる。

ここまでは「親に借金があってそれを継ぎたくない」という事をメインに相続放棄手続きをお伝えしてきましたが、親に借金がある事以外の理由でも相続放棄をする事は可能です。

例えば、一家で事業を営んでいて誰か一人に財産を集中させたい、という理由で相続放棄手続きをすることも、単純に相続するよりも争いに巻き込まれたくないという理由で相続放棄手続きをすることも可能なのです。

 

遺産分割協議で持分を無しにすることで「事実上の相続放棄」もできる。

相続放棄と言っても、後述する家庭裁判所を介した法律的な手続きとしての相続放棄の他に、事実上の相続放棄をする方法もあります。

それは、遺産分割協議で持分を0にする方法です。この場合、債務がある場合には債務に関しては引き継ぐ点で注意が必要です。

 

借金があるかどうかわからない場合には限定承認という手続きもある。

相続放棄手続きをしたい理由の多くが「相続財産が借金だけ」という理由ですが、そもそも論として借金があるかどうかわからない場合はどうすればよいでしょうか?

この場合、限定承認と呼ばれる、同じく家庭裁判所を通じて行う手続きを利用することによって、相続自体はするが、借金は相続財産の範囲内でしかしないということができるようになります。

 

こんな場合には相続放棄手続きはできなくなる。

相続放棄をする以上は、守らなければならないルールがあります。遺産に手を着けたであったり、相続放棄後でも財産の隠匿行為を行ったりすると、相続を承認したとみなされてしまい、相続放棄ができなくなってしまいます(この制度を法定単純証人といいます)。

相続放棄手続きをしても代襲相続は発生しない

子や孫に相続権が移転する代襲相続は相続放棄手続きを利用した場合には発生しない事に注意が必要です。

相続放棄の手続きはこうする

至急、財産(負債)の調査をする。

相続放棄手続きには原則相続開始から3ヶ月以内にしなければならないという期間制限があります。ですのでなるべく早い段階から借金などの負債がどのくらいあるかを調査する必要があります。

消費者金融や銀行のカードローンなどに関しては、「信用情報機関」といわれる会社から情報を得ることによってわかります。

亡くなった方が個人事業や小さな株式会社を営んでいたような場合には、取引先の連帯保証債務になっていないかを当事者にヒアリングをしたり、契約書類等を捜すなどしてチェックしておきましょう。

 

どこの裁判所に申し込めばいいかを調べる(管轄)

相続放棄の手続きは家庭裁判所で行いないます。家庭裁判所も全国にあるので、どこの家庭裁判所に申し込めばよいかという問題が次に発生します(「管轄(かんかつ)」の問題といわれます)。

これは被相続人の最後の住所地を担当している家庭裁判所が申込みを受ける権限、つまり管轄があるとされています。住所地と担当している裁判所のエリアに関しては裁判所のホームページで確認することができます。

 

相続放棄手続きの申込をする。(申述)

相続放棄手続きの申込みをします。この申込みのことを「申述(しんじゅつ)」と法律用語では言っております。

申述の際は書面で行います。ですので申述書を提出します。

また同時に添付書類としては

・被相続人の住民票の除票か戸籍附表

・相続放棄をする人の戸籍謄本

以上の2点に加えて、相続する人との関係に応じて戸籍謄本や改正原戸籍等が必要となります。(詳しくは必要書類のページにおいて解説をしています)。

 

裁判所からの問い合わせを受ける(照会)

相続放棄手続きの申込みを行うと、裁判所から問い合わせが通常は文書で来るので、それに回答をすることになります。この問い合わせの事を「照会」といいます。

内容としては、自分の意思で相続放棄をするのか?なぜ相続放棄をするのか?といった事等が聞かれますので、書面でそれに返答をする事になります。

 

相続放棄手続きを受け付けた証明書類をもらう。

家庭裁判所は照会した内容をもとに検討をして問題がなければ相続放棄の申込みは受理をされます。

この時に出される書面の事を「相続放棄受理証明書」と呼んでおり、通常はその写しを債権者に渡すことで負債の追求から免れることができます。

 

3ヶ月を超えても相続放棄手続きができる場合がある。

相続放棄手続きは原則相続が発生したときから3ヶ月以内にしなければなりません。

借金を回収する担当の仕事についている人なら基本的にはこのことを考慮して3ヶ月を経過してから請求をしてくることが通常です。

よって3ヶ月経過後に借金が発覚する事も珍しくはありません。

そこで例外的に3ヶ月経過後でも相続放棄ができる場合があります。具体的には、「3ヶ月以内に相続放棄をしなかったことに理由があれば」可能となります。

相続放棄の申述の際にはなぜ3ヶ月以内に相続放棄をしなかったかの理由を要求されることになります。

きちんと説明できなければ相続放棄が出来なくなってしまいます。専門家に依頼をするべきケースとなるでしょう。

 

専門家への依頼の仕方と相場

裁判所に提出する書類のため、弁護士か司法書士に依頼をする事になります。最近では司法書士が活躍するケースも目立ってきました。

相続開始から3ヶ月経過をしていない案件で安い事務所ですと10,000円~というのが相場のようです。

相続開始から3ヶ月を経過をしていると、上記のように申述書の作成にあたり、3ヶ月以内に申述をしなかった理由を求められるので値段が若干高くなります。30,000円~50,000円程度が目安になるでしょう。

 

残された家族が相続する借金で困らないために

ここまでは、相続放棄の基礎知識と手続きについて、相続をする側の目線でお伝えしてきました。

もしあなたが借金があり相続にあたって負債を継がせたくないとお思いなら読んでおいてほしいことをお伝えしたいと思います。

 

金融会社は相続放棄の期間を計算して請求してきます。

上述もしたとおり、金融会社各社は通常は債権回収をするために相続放棄の期間を計算して請求をしてくる事が多くあります。

 

あなたの借金がわからない場合家族はこんな苦労をします。

これも上述したのですが、もしあなたの借金について家族が知らないような場合には、どこに借金があるのかを探し出す苦労を、あるいは突然の多額の請求に驚く苦労をする事になってしまいます。

 

遺された家族が相続放棄で困らないためにやっておくべきこと。

家族が相続放棄をしやすいように、エンディングノート等で借金の存在とその額をしっかり記載してわかるようにしておきましょう。

 

遺された家族が遺産争いにまきこまれないために

相続放棄をする理由としては借金等を相続したくないという理由も多いのですが、相続争いに巻き込まれたくないという理由でも相続放棄をする事もあります。

そのため、争いになりそうな場合には生前の準備として相続人になる人になにかしてあげられる事はないでしょうか?

 

遺言書を書く

遺言書で、財産の分け方をはっきりさせておくことが一つの方法です。

 

後継ぎがきまっているなら、遺留分の放棄をしておいてもらう

後継ぎが決まっているならば、遺留分の放棄を同時にしておいてもらうことも検討しましょう。

 

相続放棄手続きでよくある質問

以下ではオール相続の質問掲示板に寄せられた質問を挙げてみたいとおもいます。

連帯保証債務を負った場合に相続放棄をしたほうがよいかどうか。

https://all-souzoku.com/qa/919/

相続放棄をするのに負債の額は関係あるのか?

https://all-souzoku.com/qa/743/

相続人全員が相続放棄をした場合どうなるのか?

https://all-souzoku.com/qa/732/

財産の一部だけを相続放棄することはできるのか?

https://all-souzoku.com/qa/699/

まとめ

相続放棄の手続きのしかた等についてお伝えさせていただきました。

手続き自体は簡易なので一人でもできるのですが、弁護士や司法書士等の専門家にまかせてしまうのもよいでしょう。

3ヶ月を超えてする相続放棄については、理由をきちんと説明できるように専門家に依頼したほうが無難でしょう。

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