食道がんの生存率はどのようになっているの?

癌は、種類によって、同じステージでも生存率が異なります。癌細胞が広がっており、リンパ節転移も見られるステージ3でも、甲状腺がんは5年生存率が約99%、胆のうがんは約12%と言われています。助かりやすい癌、助かりにくい癌という言い方をする人もいます。食道がんは、助かりにくい癌の一つとされています。

自覚症状が出にくい

食道がんは、初期に自覚症状がほとんど無い癌です。ザ・ワイルドワンズのリーダー加藤邦彦さんは、52歳の時に食道がんが見つかって手術していますが、喉には自覚症状が無かったと言います。加藤さんが体調の変化を感じたのは胃でした。胃が重かったので、胃カメラを飲んだところ、胃潰瘍2つと喉の小さなポリープが見つかったそうです。喉のポリープを調べた結果、食道がんと判明。すぐに女子医大に紹介され、女子医大で食道がんの手術を受けました。すでにステージ2で、リンパ節に6箇所もの転移が見られたそうです。それでも、喉の自覚症状は皆無だったと、加藤さんは言います。

加藤さんのケースは、けっして稀なものではありません。喉に自覚症状がまったく無く、健康診断や人間ドックの時に内視鏡検査などで食道がんが発見されるケースは、20%近くもあると言われています。都立駒込病院の食道外科部長 出江(いずみ)洋介医師は、症状が出た時にはすでに遅いというケースがあることを指摘したうえで、「食道がんは治療が難しい『タチ』の悪いがんのひとつ」と述べています。

どうしてタチが悪いのか?

食道がんは消化器系の癌です。胃がんや大腸がんといった他の消化器系の癌に比べて、食道がんは最も予後が悪いと言われています。 食道がんが手術後の予後が悪いのには、2つの理由があります。食道という臓器の作りと体内の位置が影響しています。 食道は、漿膜(しょうまく)という外側の丈夫な膜がありません。これは、食道の大きな特徴です。漿膜が無いため、癌細胞が増殖しだすと、他の臓器に広がりやすいのです。

また、食道周辺には身体の中心を通る大きな血管が走っています。肺・心臓・胃などの隣接する臓器以外の脳や副腎といった遠隔臓器にも、転移しやすいとされています。食道がんは、進行しやすい癌と言われています。

食道がんの5年生存率は?

食道がんでも、癌細胞が粘膜内に留まっているステージ0で治療を開始することができれば、ほぼ100%完治させることができると言われています。ただし、ステージ1~4では、どのステージでも、他の全種類の癌の平均よりも、5年生存率は下回っています。

癌の治療を始めてから5年後にどのくらい存命しているかを表す5年生存率は、癌全般では、ステージ1なら約90%、ステージ2でも70~80%とされています。ステージ1やステージ2での治療方法は外科手術です。ステージ3になると、癌の状態によって手術と化学療法のいずれかを選ぶか、併用するかします。5年生存率は50%に下がります。ステージ4では、手術は難しく、化学療法か放射線療法になります。5年生存率も9~10%にまで落ち込みます。

食道がんでは、ステージ1からすでに5年生存率が低く、50~60%。ステージ2で30~50%、ステージ3では10~30%、ステージ4は5~10%とされています。ステージ1からステージ3までの5年生存率の低さが際立つ形です。また、食道がんの手術は難易度が高いことも知られています。手術による死亡率は3~10%と言われています。食道がんの手術は、大きなリスクが伴うとされています。

食道がんは、自覚症状が現れにくく、症状が現れた時には癌がかなり進行していることが非常に多い癌です。癌細胞が広がりやすく、遠隔臓器への転移も見られやすい癌です。ステージ1からステージ3までの5年生存率は、他の癌に比べて相当に低く、治療の困難なタチの悪い癌だと専門家も指摘しています。そのため、食道がんを治すには、転移していない段階での早期発見が不可欠です。

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