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相続問題の種類と解決の方法

相続トラブル 2016年4月13日 閲覧数:239

相続問題は必ずだれしもに発生する以上避けては通れません。

仲が良かった兄弟姉妹の関係が悪化する、住んでいた家・土地を失うことになる、多額の税金を払わなければなくなる、借金を負わされるなど様々なケースが考えられます。

このページでは相続問題でトラブルになる事と、その解決法、そして弁護士や行政書士等の専門家の選び方についてお伝えいたします。

相続問題1:遺産相続配分

ある人が亡くなった場合に遺産の配分を巡ってトラブルになる事があります。

前提として、遺産相続の相続分について確認したいと思います。

法定相続分まとめ

ケース1: 配偶者と子供

配偶者と子供が相続人の場合、法定相続分はそれぞれ

配偶者が2分の1

子供達が合わせて2分の1です。
子供が3人いれば6分の1づつという計算方法になります。

ケース2: 配偶者と親

子供がおらず配偶者と親が相続人の場合、法定相続分はそれぞれ

配偶者が3分の2

自分の親が合わせて3分の1です。
両親ともに揃っている本ケースでは6分の1づつが親の相続分となる計算方法になります。

ケース3: 配偶者と兄弟姉妹

子供がおらず、親もおらず、配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合、法定相続分はそれぞれ

配偶者が4分の3

兄弟姉妹が合わせて4分の1です。
兄弟2人が居る場合の相続割合は1/8づつという計算方法になります。

ケース4: 配偶者だけ

子供がおらず、親も兄弟姉妹もいない場合は

配偶者が全てを相続します。

 

ケース5: 子供だけ

配偶者がいない場合は、

子供達が全てを相続します。
子が3人の場合には3分の1づつという計算方法になります。

 

ケース6: 親だけ

配偶者、子供がいない場合は、

親が全てを相続します。

両親ともに揃っているような場合には1/2づつという計算方法になります。

ケース7: 兄弟姉妹だけ

配偶者、子供、親がいない場合は、

兄弟姉妹が全てを相続します。
兄弟が2人で相続をする場合には1/2づつという計算方法になります。

 

以上が法定相続分のおさらいです。くわしくは、法定相続分の計算方法まとめをご覧ください。

相続問題になるのは、本当にこの配分がくずれる場合です。どのようなケースで崩れるのでしょうか。

遺産配分で相続問題になるケース1:寄与分や特別受益がある場合

相続人の中に「親の介護をしていた」「親の事業を手伝っていた」「長男だけ私立の医大を卒業させてもらった」「次男だけ家の購入に資金を出してもらった」などの事情があったような場合には、上記の割合に補正がかかります。その補正をする制度の事が「寄与分」「特別受益」です。

寄与分とは

1.寄与分(きよぶん)とは?

たとえば兄弟の間でも、「私はお父さんに介護等をずっとしてあげて、他の兄弟はしていないのに、相続のときに同じ相続割合だと不公平な感じがする…」、というのが一般的な感覚ではないでしょうか?。

このような一般的感覚を汲み取って、法律で「特別な貢献」をした場合に、その人は他よりも多く財産を受け取ることができます。このプラスアルファ分が「寄与分」です。

2.寄与分はどんな場合に認められる?

「特別な貢献」、と言っても様々なものがありますし、他人から見て「それは特別な貢献ではない」と思われることもあり、やはり相続のときに揉めるのが寄与分の判断です。。

個々の事情によって変わってくるため一概にこういう場合は当てはまる、というのはないのですが、たとえば以下のような例が可能性としてあります。

夫婦の助け合いは認められない

夫婦の助け合いに関してはそもそも特別な貢献とは認められず、寄与分には関係ありません。

ずっと付き添いで看護等をしてきており、本来であれば看護・医療費等でお金がかかったのを自分が補った

単に病気のときに面倒を見た、などではなく、それによって医療費や看護費などが節約できたぐらいの貢献であれば財産維持に関係するとして寄与分が認められることがあるようです。

ずっと商売や事業の手伝いをしてきており、それに対するお金はもらっていなかった

親が経営する会社に入ってお給料をもらっていた、などですと対価をすでにきちんともらっている話ですので特別な貢献ではありませんが、ずっと無償で手伝いをしていたなどの場合は特別な貢献として寄与分が認められると言えると思われます。

何かの代金をずっと代わりに支払ってあげていた

入院の費用を負担してあげたりといった、お金を払ってあげていた行為は財産への貢献として寄与分として認められるケースが多いようです。

 

3.寄与分はどのように計算される?

実際には寄与分の金額が決まったあと、合計額から寄与分を差し引いて各人の分を計算し、最後に寄与分をまた足してその人の相続財産を計算する、という流れになります。

遺産総額 - 寄与分 = 相続財産

相続財産 × 割合 = 各人の相続財産(寄与分を足す前)

各人の相続財産 + 寄与分 = 各人の相続財産(寄与分合計)

寄与分に関しては、相続での寄与分とは?親の介護をしていた場合などを解説をご覧ください。

特別受益とは

特別受益とは

特別受益とは、複数の相続人がいる場合に、ある相続人が亡くなった人から生前贈与や遺贈を受けているときの利益をいいます。
たとえば、冒頭に採り上げたマンションの購入資金や、家を建てるための資金、結婚資金(持参金等。結婚式費用は当たらず)、事業開業のための資金などが、これに当たります。
 

特別受益が発生した場合の相続分の調整

特別受益が発生した場合、まずはその特別受益を計算し、これを遺産総額に組み込み計算をします。これを法律では「持ち戻し」と言います。
そのうえで、均等に分割し、また実際の遺産総額との調整を行ったうえで、相続分を決めていきます。
 

具体例:兄だけが開業資金を受けていた場合

たとえば、遺産の総額が3,000万で、相続人は子(兄弟)2人だとします。この場合相続分は2分の1ずつなので本来は1,500万ずつ相続するのが筋ですね。
しかし兄だけは生前に開業資金として500万円を贈与されていたとします。
 
【調整前】

  備考
遺産総額
3,000
1/2
1,500
1/2
1,500
 
特別受益
500
500   兄だけが開業資金をもらっていた
2,000 1,500 兄弟で500万円の不公平感

 
これを調整するために、特別受益の500万円を遺産総額に組み込み、遺産は3,500万円あったと計算します。
次にその場合で均等に分割します。すると1,750万円ずつとなります。
しかし現実の遺産は3,000万円までしかないわけですから調整が必要です。そこで生前贈与を受けた兄の相続分として計算された額から500万円を差し引きます。
これで、生前贈与を受けた兄は1,250万円、生前贈与を受けていない弟は1,750万円を相続することになって、ちょうど遺産額の3,000万円となり、かつ、生前贈与を受けた子と受けていない子で500万円の差を埋めることができました。
 
【調整後】

  備考
総額
3,500
1,750 1,750 3,000万円に500万円を足し、仮に均等に分ける
調整
-500
-500   特別受益分を兄から差し引く
1,250 1,750 3,000万円の遺産総額の分割額

 
このようにして法律上は特別受益が発生した場合の調整をしています。詳しくは特別受益とは?わかりやすく解説をご覧ください。

寄与分や特別受益が発生した時の解決の方法

寄与分や特別受益が発生した場合、どのようにして解決すればよいでしょうか。

まずは当事者間の話し合い

まずは共同相続人間でよく話し合いをする事です。一方的に相続割合を主張して遺産分割協議書を送るであったり、勝手に遺産分割協議書を作成して、他の相続人に実印と印鑑証明だけを求めるような事をすると、相続問題に発展しかねません。

当事者間で相続問題になってしまったら専門家や調停などを使う

当事者間で話し合いをしても主張がまとまらない場合には早い段階で専門家(弁護士や行政書士など)を利用したり、裁判所の調停をつかうなどして相続問題を早期に解決するようにしましょう。

主張がまとまらないまま当事者間で話あっていても、感情的になってしまい相続問題がこじれてしまうためです。

遺産配分で相続問題になるケース2:不動産の分け方

遺産配分で相続問題になるケースの2つめとして、相続財産の大部分が不動産の場合で誰か一人に継がせることを予定しているような場合には争いになる可能性があります。

不動産の分け方には以下のようなものがあります。

1.現物分割(資産ごとに分ける)

現物分割

例えば遺産の内容から、2人兄弟に土地建物は長男に、残った預金は次男にという財産分与をするやり方です。分かりやすい反面、いわゆる相続分に沿ったわけ方は難しくなります。

2.代償分割(代わりにお金を払う)

代償分割

そこで、例えば上記のような例では預金が1,000万土地建物の価額が3,000万とすれば、その差は2,000万あり兄弟で差が生じることになってしまいます。本来親が亡くなって兄弟2人が相続する場合、相続分は1/2ずつですので、預金を得た次男さんは不満だ!ということになりかねません。そこで長男は次男に1,000万円を渡すことで釣り合いを取るような財産分与をするやり方です。

釣り合いが取れるという意味では良いやり方なのですが、上記のような例では長男が現金を持っていて払える場合でなければこの手段は使えないということになってしまいます。

3.換価分割(売ってから分ける)

換価分割

上記のような場合で長男さんが次男さんに分ける現金がないような場合に、最後の手段として、不動産を売却をしてしまって現金で分ける遺産分割方法です。これなら釣り合いが取れるわけ方ができる一方で、不動産を持ち続けることができません。

不動産の分け方については、現物分割、換価分割、代償分割など遺産分割の方法及びその遺産分割協議書のまとめをご覧ください。

不動産の分け方で相続問題になった場合の対処方法

基本的には話し合いでの解決を目指すのが望ましいのですが、法律で相続分があるとされている以上、説得だけで上手くいくとは限りません。交渉をする場合には弁護士に依頼するなどして冷静な話し合いをできるようにしましょう。

相続問題2:相続税の課税

相続税の課税がされる場合にはどのようなトラブルが考えられるでしょうか。

トラブル1:遺産分割協議が整わず、小規模宅地の特例が利用できない

相続税の納付は、相続の開始から10ヶ月以内に行わなければなりません。

小規模宅地の特例を利用する場合には、遺産分割協議が整っている必要があります。

遺産分割協議が整わなかったらこのような問題がおきる。

遺産分割協議が整わず、小規模宅地の特例の要件を満たさず、10ヶ月の納付期限まにあわない場合には、一度税金を納税します。

遺産分割協議が整い小規模宅地の特例の要件を満たし次第、更正の請求をする事になります。

税理士に依頼をする場合には2度頼むことになり費用がかさみます。税理士をたのまない場合でも非常に面倒な相続税申告に更正までしなければならなくなります。

このような相続問題を起こさないためには

相続税が発生しそうな場合には遺言をのこしておくことが重要でしょう。相談する専門家としては、弁護士・行政書士などが上げられます。

トラブル2:相続税の納付資金がない

遺産配分の相続問題でも問題になったように、遺産に占める不動産割合が多い場合には、相続税の納付資金がないという問題が発生する可能性があります。

このような相続問題を起こさないためには

保険商品の用意や不要な不動産の売却などを早めにするなどしてみましょう。生前の対策が必要です。

相続問題3:借金の相続

相続問題はなにも遺産を相続した場合にのみ起きるわけではありません。

借金もまた相続財産となり、その場合には適切な対処をしなければならないことになります。

具体的には相続放棄をする必要があります。以下詳しくお伝えします。

相続放棄とは

相続放棄とは、法律で定められた手続きをすれば、はじめから相続人ではなかったことになる制度のことをいいます。

「はじめから相続人ではなかった」ことになる事によって借金を相続することもありませんし、相続争いに巻き込まれることもありません。

 

相続放棄のメリット

「はじめから相続人ではなかった」という扱いになるので、被相続人が持っていた一切の財産や負債などを承継しなくてもすみます。被相続人が自己破産手続きを行って相続した場合には一定の負債(税金など)は相続する事に比べると、一切なにも相続しなくなる点、手続きが簡単な点で優れています。

 

相続放棄のデメリット

相続放棄をしてしまったら、何も主張をする事はできなくなります。またやっぱり相続放棄しなかったことにするという事はできませんので注意が必要です。

 

相続放棄は特定の人に継がせたい・争いに巻き込まれたくないという理由でも利用できる。

ここまでは「親に借金があってそれを継ぎたくない」という事をメインに相続放棄をお伝えしてきましたが、親に借金がある事以外の理由でも相続放棄をする事は可能です。

例えば、一家で事業を営んでいて誰か一人に財産を集中させたい、という理由で相続放棄をすることも、単純に相続するよりも争いに巻き込まれたくないという理由で相続放棄をすることも可能なのです。

 

遺産分割協議で持分を無しにすることで「事実上の相続放棄」もできる。

相続放棄と言っても、後述する家庭裁判所を解した法律的意味の相続放棄の他に、事実上の相続放棄をする方法もあります。

それは、遺産分割協議で持分を0にする方法です。この場合、債務がある場合には債務に関しては引き継ぐ点で注意が必要です。

 

借金があるかどうかわからない場合には限定承認という方法もある。

相続放棄をしたい理由の多くが「相続財産が借金だけ」という理由ですが、そもそも論として借金があるかどうかわからない場合はどうすればよいでしょうか?

この場合、限定承認と呼ばれる、同じく家庭裁判所を通じて行う手続きを利用することによって、相続自体はするが、借金は相続財産の範囲内でしかしないということができるようになります。

 

こんな場合には相続放棄はできなくなる。

相続放棄をする以上は、守らなければならないルールがあります。遺産に手を着けたであったり、相続放棄後でも財産の隠匿行為を行ったりすると、相続を承認したとみなされてしまい、相続放棄ができなくなってしまいます(この制度を法定単純証人といいます)。

 

相続放棄の手続きはこうする

至急、財産(負債)の調査をする。

相続放棄には原則相続開始から3ヶ月以内にしなければならないという期間制限があります。ですのでなるべく早い段階から借金などの負債がどのくらいあるかを調査する必要があります。

消費者金融や銀行のカードローンなどに関しては、「信用情報機関」といわれる会社から情報を得ることによってわかります。

亡くなった方が個人事業や小さな株式会社を営んでいたような場合には、取引先の連帯保証債務になっていないかを当事者にヒアリングをしたり、契約書類等を捜すなどしてチェックしておきましょう。

 

どこの裁判所に申し込めばいいかを調べる(管轄)

相続放棄の手続きは家庭裁判所で行いないます。家庭裁判所も全国にあるので、どこの家庭裁判所に申し込めばよいかという問題が次に発生します(「管轄(かんかつ)」の問題といわれます)。

これは被相続人の最後の住所地を担当している家庭裁判所が申込みを受ける権限、つまり管轄があるとされています。住所地と担当している裁判所のエリアに関しては裁判所のホームページで確認することができます。

 

相続放棄の申込をする。(申述)

相続放棄の申込みをします。この申込みのことを「申述(しんじゅつ)」と法律用語では言っております。

申述の際は書面で行います。ですので申述書を提出します。

また同時に添付書類としては

・被相続人の住民票の除票か戸籍附表

・相続放棄をする人の戸籍謄本

以上の2点に加えて、相続する人との関係に応じて戸籍謄本や改正原戸籍等が必要となります。(詳しくは必要書類のページにおいて解説をしています)。

 

裁判所からの問い合わせを受ける(照会)

相続放棄の申込みを行うと、裁判所から問い合わせが通常は文書で来るので、それに回答をすることになります。この問い合わせの事を「照会」といいます。

内容としては、自分の意思で相続放棄をするのか?なぜ相続放棄をするのか?といった事等が聞かれますので、書面でそれに返答をする事になります。

 

相続放棄を受け付けた証明書類をもらう。

家庭裁判所は照会した内容をもとに検討をして問題がなければ相続放棄の申込みは受理をされます。

この時に出される書面の事を「相続放棄受理証明書」と呼んでおり、通常はその写しを債権者に渡すことで負債の追求から免れることができます。

 

3ヶ月を超えても相続放棄ができる場合がある。

相続放棄の原則は相続が発生したときから3ヶ月以内です。

借金を回収する担当の仕事についている人なら基本的にはこのことを考慮して3ヶ月を経過してから請求をしてくることが通常です。

よって3ヶ月経過後に借金が発覚する事も珍しくはありません。

そこで例外的に3ヶ月経過後でも相続放棄ができる場合があります。具体的には、「3ヶ月以内に相続放棄をしなかったことに理由があれば」可能となります。

相続放棄の申述の際にはなぜ3ヶ月以内に相続放棄をしなかったかの理由を要求されることになります。

きちんと説明できなければ相続放棄が出来なくなってしまいます。専門家に依頼をするべきケースとなるでしょう。

相続放棄について詳しくは、相続放棄の基礎知識のページをご覧ください。

相続問題4:遺留分

遺留分とは

遺留分とは、わかりやすく説明すると、遺言で法定相続分と異なる相続が開始したときに、兄弟姉妹以外の相続人に最低限保障されている部分のことをいいます。遺留分を取り戻す権利のことを遺留分減殺請求権と読んでいます。

遺留分で問題にならない遺言書を遺す

遺留分の相続問題は、すべて遺言書の書き方次第になります。そこで、遺言書作成の際には遺留分に配慮するよう弁護士・行政書士などの専門家に依頼をするようにしましょう

まとめ

相続問題は、当事者が疑問に思った切り口で様々なパターンで発生します。

このページでご紹介させていただいたような問題は典型例で、相続問題は様々なシーンで発生します。

問題が発生してしまったら、早い段階で専門家に相談をすることをお勧めいたします。

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