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自分の親はどのぐらい資産を持っているのか?統計から見る高齢者の資産金額は?

ニュース・コラム 2015年12月4日 閲覧数:13963

2015年1月1日に改正相続税法が施行され、相続税が実質的に増税となります。今回の最大の改正点は「基礎控除額の4割削減」ということです。

基礎控除額というのは「この金額以内の相続であれば相続税を納める必要はない」という金額のことですが、金額が削減されることによって今より多くの人に相続税を納める必要が生じることになります。

そうなるとにわかに気になるのが「自分が親の財産を相続する時には一体いくらの相続税を納めることになるのか」ということだと思います。相続税は累進課税制なので、たくさんの財産を相続すればそれだけ多くの相続税を納めることになります。つまり自分が納めることになる相続税を知りたければ、親が遺す財産をある程度把握する必要があります。

と言っても親に「財産はどのくらい持ってるのか」「貯金がいくらあるのか」と正面を切って聞くのも中々難しいと思いますので、ここでは様々な調査結果から高齢者の資産について検証してみます。

70歳以上の家計資産は5024万円!

2009年に総務省統計局が実施した「全国消費実態調査」の中に「家計資産に関する結果」という項目があります。家計資産とは、貯蓄から負債を差し引いた金融資産、自宅の土地や建物といった住宅・宅地資産、車や家財道具などの耐久消費財等資産の3つを合計したものになりますが、これはまさに相続する際に対象となるものとほぼ同一になります。

これによると60代の1世帯あたりの家計資産の平均額は4925万円、同じく70代以上は5024万円です。ちなみに70代以上の資産別金額の内訳を見ると、金融資産が1860万円、住宅・宅地資産が3069万円、耐久消費財等資産が95万円となっており、不動産の割合が多いことがわかります。

これはどの世代でも同じ傾向にあります。 比較のために30代未満の1世帯あたりの家計資産の平均額をご紹介すると、これは854万円です。同じく30代が1400万円、40代が2395万円、50代が3710万円となっています。つまり家計資産が最も多い世代は70代ということになり、30歳未満と比較すると約6倍にもなります。

長年働いていれば貯金もしてきたでしょうし、退職金ももらっているでしょう。土地を買って家を建てる人も多いでしょうから、この世代間の開きはある意味当然です。 金融資産をみると30歳未満や30代はマイナスですが、40代からプラスに転じ始めて74万円、50代では一気に10倍以上の927万円となり60代は約2倍の1785万円となっています。

これは若いうちは少ない収入にも関わらず住宅や耐久消費財などを借金を重ねて購入しているので金融資産はマイナスとなりますが、給与の上昇につれて少しずつ改善していき、50代になる頃には住宅ローンも終わる人が増え始め、60代では退職金によって金融資産がピークに達する、という流れがあると言えます。

高齢無職世帯の平均貯蓄高は2053万円!

同じく全国消費実態調査の中に「二人以上の世帯の家計収支および貯蓄・負債に関する結果」「高齢者世帯・特定世帯の家計」という項目があるのでそちらも見てみましょう。

二人以上の世帯のうち高齢者世帯の1世帯あたりの貯蓄現在高は、「高齢勤労者世帯」が1928万円、「高齢無職世帯」が2053万円となっています。貯蓄現在高とは銀行等の金融機関への預貯金に加え、生命保険等の掛け金、株等の有価証券、社内預金等の合計を指します。 貯蓄ではなく月々の収入と支出についてはどうなっているかというと、高齢勤労者世帯の月収の平均が約36万円、高齢無職世帯は約18万円です。支出はそれぞれ約30万円と約25万円です。高齢勤労者世帯では毎月約6万円の黒字ですが、高齢無職世帯では約7万円の赤字です。この赤字は当然貯蓄を切り崩したり子ども等の援助を受けて補填しているものと思われます。

なお高齢勤労者世帯の平均年齢は68.2歳で、高齢無職世帯では73.2歳です。ということは、65歳で定年退職してから概ね68歳から70歳頃までは何かをして働き続け、70歳を過ぎたあたりでようやく悠々自適の生活を送ろうということで働くのを止め、この辺が人生で最も大きな資産を築くピークになっているものと思われます。その後は受け取る年金の金額にもよりますが、少しずつ貯蓄を切り崩しながら生活することになるので資産は目減りしていきます。歳を重ねれば健康を損なって医療費がかさむ可能性がありますし、老人ホーム等に入居するということになると大きく資産を減らすことになります。
 

親の土地・建物はどのぐらいの評価額?

親名義の土地や建物をいずれ相続することになる、という人は多いと思います。

これらを相続する際に一体いくらくらいの評価になり、そこに相続税がいくらくらい課税されるのか、を知るのは比較的簡単です。

まず建物は非常に簡単で、これは毎年市区町村から送られてくる固定資産税の通知書に記載されている固定資産税評価額がそのまま適用されます。

土地は相続税の際、「路線価方式」もしくは「倍率方式」のどちらかで評価をされます。「路線価」というのは毎年国税庁が発表しているもので、新聞等で見たことのある人も多いと思います。路線価には「相続税路線価」と「固定資産税路線価」の2つがあり当然前者を用いますが、これは国税庁のホームページにある「財産評価基準書」で確認することが出来ます。

路線価は1平米あたりいくら、という形で表示されていますので、固定資産税の通知書に記載のある土地の面積を掛け合わせればおおよその評価額が算出されます。ただし実際の相続税評価額の計算の際は土地の形状等によって多少の補正がされますので、あくまでも「おおよその評価額」と考えて下さい。 路線価が発表されるのは主に大都市圏の幹線道路に近い場所で、路線価がない場所は土地の固定資産税評価額を基準に地域ごとの定められた倍率を掛け合せて計算します。倍率は前述の「財産評価基準書」に「1.0」や「1.1」のように記載されているのでそれを確認します。
 

親が現金・預金をどのぐらい持っているかは把握が難しい

親の貯金については「聞く」か「推察する」かのどちらかしかないないでしょう。

しかし「貯金いくら持ってる?」と聞いて「●円だよ」とあっさり答えてくれる親もあまりいないと思いますので、多くのケースで「推察する」ということになるはずです。

参考までに総務省統計局が2009年に実施した「全国消費実態調査」の結果によると、2人以上の高齢者世帯の1世帯あたりの平均貯蓄現在高は、「高齢勤労者世帯」(平均年齢68.2歳)が1928万円、「高齢無職世帯」(平均年齢73.2歳)が2053万円となっています。

これに対して負債現在高は前者が183万円、後者が56万円となっています。 これとは別に同調査では高齢者世帯の家計についての項目があり、毎月の収入が高齢勤労者世帯は363,064円、高齢無職世帯は181,914円の収入となっています。

一方で毎月の支出が前者は295,586円、後者は248,564円となっています。つまり高齢勤労者世帯では月14,999円の黒字ですが、高齢無職世帯では97,489円の赤字ということです。

この赤字は前述の2053万円の貯蓄を切り崩していると思われます。 これらのデータと親の年齢を照らし合わせ、更に個別の事情を加味することによってある程度の推察をすることは可能でしょう。

注目すべきは高齢無職世代が毎月約10万円の赤字であるという点です。高齢無職世代は収入のほぼ全てを年金に頼っていると思われますが、年金だけでは暮らしていくことが出来ず、年金プラス10万円程度の収入がないと退職金等の貯蓄を切り崩す必要があるということになります。

従って長生きをすればするほど貯蓄は目減りしていきます。この調査における高齢無職世代の平均年齢は73.2歳ということですが、仮に70歳まで働いて85歳で亡くなるとすると15年間貯金を切り崩し続けるわけです。毎月10万円を15年だと1800万円が必要になります。

高齢無職世帯の平均貯蓄が2053万円ですから、85歳で亡くなった時の残りは200万円、と計算出来ます。 これはあくまでも1つのアンケートの調査結果の平均から導き出したものですが、自分の親の貯金額を推察する際の一助にはなるでしょう。
 

まとめ

以上の調査結果に色々な意見を感じる人がいると思いますが、間違いなく現在の高齢者を巡る現実の一側面だと言えるでしょう。

現在60代後半から70代以上の人たちは高度経済成長期やバブル期に現役世代として活躍し、基本的には給料は生活水準がずっと右肩上がりという中で過ごしてきた世代です。

そのため土地を買って家を建てている人も多いですし、その上でそれなりに貯金もして退職金ももらい、満足とは言えないまでも最低限の生活費を賄えるだけの年金を貰っているという人が多いです。

これらを踏まえた上でご自身の親の資産状況がどうなっているのか、を考えてみると、そこそこ「当たらずとも遠からず」な数字が出てくると思います。 大事なのは親の財産の状況を知ることではなく、その財産を相続することになったらどのくらい相続税がかかるのか、あるいは予想される相続トラブルがあるのかないのか、といったことだと思います。

これらをしっかり見極めた上で、中長期的な相続対策を立てたいものです。

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